ヤケに高身長な女性とマッチングしたけど

「今年の夏のことです。いつも通りアプリで女の子をチェックしていると、透明感のあるロングヘアの方から『いいね！』が来ていたんです。すぐに返信し、メッセージを始めました。

　好きな漫画が『刃牙』や『HUNTER×HUNTER』だと聞き、僕との趣味も合うので、テンションが上がりました。ディナーデートの約束をして、前日はウキウキして眠れなかったほどです」

　ウキウキ気分で迎えたデート当日、事件が起こります。待ち合わせ場所で「四ノ宮さんですか？」と声をかけてきた女性が、写真と恐ろしいほどに異なっていたのです。

「プロフィールに身長を書いていませんでしたが、僕自身、背丈があるので全く気にしていませんでした。……しかし、あまりに背が高い。ヒールも履いていないのに、170センチ後半の僕とほとんど変わらない。マスクをつけていましたが、声もだいぶハスキーでした」

写真では全く見抜けなかった女性の正体は!?

「もうお分かりだと思うんですが……彼女、ではなく彼だったんです。写真では全く気付きませんでした。会ってみると、ロングヘアもヅラなんですよね」

　あろうことか、マッチングアプリで同性とデートすることになってしまったのです。「言いづらかったら答えなくても」と断った上で、性別を聞くと、相手は「黙っていてごめんなさい」と一言。

「自分の性別は気持ち上、女性であるということを話してくれました。可哀想なので、そのままディナーにも行きましたが、年代も近かったためか、読む漫画や聴く音楽も近かった（笑）。まるで地元の友達のように楽しくて、さすがに恋愛感情では見れませんでしたが」

　実際、後日、再び飲みに行くと、本来の格好で現れた彼はめちゃくちゃイケメン。四ノ宮さんはなんとも言えない気持ちになったそうです。結局、四ノ宮さんは今年で3年連続マッチングアプリに課金しています。いつになったら本当の恋人を見つけられるのか。加工見破りアプリの開発も待ち遠しいです。

＜TEXT／ミクニシオリ＞