「トイレが混んでるから異性用へ」はアリ?ナシ?犯罪の可能性を弁護士が解説

場所と時間を問わず訪れる便意。やっとの思いでたどり着いたトイレが満室で大ピンチ…。そんなとき、空いている異性のトイレへ駆け込むのは、法律的に問題になるのでしょうか? その境界線について、アディーレ法律事務所の正木裕美 弁護士に解説していただきました。
Q1.トイレが混雑しているとき、空いている異性のトイレを利用するのはOK?
施設の管理者は、特定の性別の方に限ってトイレの利用を許可しており、異性の利用は想定していません。そのため、正当な理由なく異性のトイレに入った場合は、建造物侵入罪に問われる可能性があります。
単に「自身の性別のトイレが混雑していた」というだけでは正当な理由とは認めがたいですが、尿意や便意がどうしても我慢できない状態だったとすれば、正当な理由があるもしくは緊急避難として犯罪にならないとされる場合もあるとは思います。
ただし、トイレは盗撮やのぞき、性犯罪なども起きやすいセンシティブな場所です。上記の理由があっても、すべての場所で受け入れられるとは限りません。
Q2.バレなければ異性のトイレを利用しても問題ない?

誰にも気付かれず、バレなければ大丈夫と思う方もいるかもしれませんが、自分ではバレていないと思っていても、防犯カメラの映像や目撃者の通報などから事件が発覚して逮捕されるケースもあります。
異性のトイレを利用することになった事情があったとしても、本当にそんな状況だったのかは客観的にはわかりません。異性が同じトイレを利用していることがわかれば不安や恐怖を感じさせるでしょうし、「盗撮等の目的だったのでは…?」と疑われて、トラブルになるおそれがあります。
やむを得ない事情があるときは、利用前に声を掛けて施設側の許諾を得る、使用後に施設側にすぐに事情説明して謝罪をするなど、疑わしい行動をしないように努めることが重要だと思います。

■担当弁護士プロフィール
アディーレ法律事務所 正木裕美 弁護士
一児のシングルマザーとしての経験を活かし、不倫問題やDV、離婚などの男女問題に精通。TVでのコメンテーターや法律解説などのメディア出演歴も豊富。コメンテーターとして、難しい法律もわかりやすく、的確に解説することに定評がある。
アディーレ法律事務所HP: https://www.official.adire.jp/
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