月50万円超は1.5%!趣味による副業経験者の収入は月1万円以下が半数
趣味を仕事にしてはいけないと主張する人がいます。その意図はいろいろだと思いますが、趣味を副業にするくらいであれば問題ないのかもしれません。
今回は、趣味を副業にしている人がどの程度いるのか、どのような趣味を副業につなげたのか、趣味の副業で起業・開業した人はどの程度存在するのか、いくつかの調査からまとめてみました。
趣味の副業1位はライティング
物販総合研究所 (本社:神奈川県横浜市)が2023年(令和5年)に実施した「趣味と副業」に関するアンケート調査では、20~60代以上の男女200人に対して「趣味を活用して副業を行なったことがありますか?」と聞いています。そのうちなんと50.5%が「はい」と答えているから驚きです。
現在もやっているのか、どの程度の頻度でやっているのか、継続的にやっているのかは明らかにされていませんが、ランダムにチョイスした200人のうち、半数近くが趣味を副業にした経験があると答えた点は、筆者としては驚きです。
同調査では、趣味による副業経験者に対し、どんな副業をしたのかも聞いています。上位は、以下のとおりでした。
- 第1位・・・ライティング・記事の執筆(25人)
- 第2位・・・ブログの運営(16人)
- 第3位・・・ハンドメイド商品の制作・販売(14人)
- 第4位・・・物販ビジネス(9人)
- 第5位・・・商品モニター(8人)
その他、動画編集(7人)、フリーランスの開発者(3人)、YouTubeチャンネルの運営(3人)、外国語の翻訳(2人)、ゲームのレビューやプレイ動画の投稿(2人)などの回答が続いています。いずれも、趣味に直結しつつ、参入障壁の低い、取っ掛かりやすい業務ではないでしょうか。
「旅行が好きでブログを始めた」
「得意な料理でブログの運営を始めた」
「YouTubeにアップロードしている自主制作の音楽がきっかけで仕事の依頼が来た」
など、趣味をベースに副収入を得た経験者の声も同調査で実際に明かされていました。
趣味で開業・起業した人は約4人に1人
ただ、趣味をベースに副業をしたとしても現実は厳しいようです。同調査では、趣味で副業した人に対し、最高月収を聞いています。その半数が、1万円以下という厳しい結果となっていました。
- 1万円以下(49.5%)
- 1万円から5万円以下(35.5%)
以上のような金額がメインであるとすれば、家計を劇的に改善するような副業にはならないと考えられます。
大きな金額を稼げない理由の1つとして先ほども触れたとおり、参入障壁の低さ・競争の激しさが根底にあると予想されます。とはいえ、
- 50万円以上(1.5%)
が存在する点も事実。
フリー株式会社(本社:東京都品川区)が2024年(令和6年)に実施した「開業・起業に関する実態調査」によると、20~60代の男女(1,053件)のうち、開業・起業している人は9.1%、その中で趣味や副業からの開業・起業した人は18.7%も存在するとわかっています。
開業・起業している9.1%の中の18.7%なので、多い数字では決してないかもしれません。しかし、希望を打ち砕く絶望的な数字ともいえないはずです。
趣味を仕事にしたいと夢見る人はとりあえず、副業から挑戦し、夢の実現可能性を探ってみるといいのかもしれません。
[文/坂本正敬]
[参考]
※ 趣味が副業になった人は50%「記事の執筆」や「ハンドメイド商品の制作」「物販ビジネス」が人気 – 株式会社Earth Ship
※ 開業・起業に関する実態調査 – freee