まずは何をやりたいのか考えるべき

　このような思考で考えてみると、「有益な時間」というものは本当に私たちに必要なのかと僕は疑問です。どんな有益な時間も、結局は自分にとって「面白いこと」や「楽しいこと」のための時間でしかないのではないでしょうか。

　SNSを利用しすぎてしまうのは、SNSを利用すること以上に自分を夢中にさせる「面白いこと」や「楽しいこと」に出会っていない証拠なのかもしれません。SNSをやって無駄になったと感じた時間を費やして、あなたがやろうとしているのは、本当にあなたにとって1番楽しいことなのでしょうか。まずは、自分が何をやりたいのか、何が楽しいのかを考えるべきなのかもしれません。

　僕は必ずしもSNSを利用した時間が無駄だとは思いません。それが寝る間を惜しむほど楽しいことであれば、僕はそれもありだと思いますよ。むしろ読みたくもない本が自分の役に立つと信じて、嫌々読み続けるよりは、人生を豊かにする時間になると思います。本当に読みたい本や、やりたいことであれば、SNSのことなんて忘れてしまいますからね。

　そうは言っても、SNSのせいで仕事が捗らないんだよと思うかもしれません。でもその仕事、プライベートの時間を費やすほど楽しいことなんですか？ 自分の娯楽を削らなければならないほど大切ですか？お金の為に割り切ってやっている仕事であれば、仕事のオンオフを切り替える方法を考えるべきかもしれません。

楽しいことに依存する人生は不幸？

小原ブラスさん

　ちなみに、僕もSNSで時間を無駄にしたと悩んでいた時期もありましたが、今はSNSをしている時間が有益な時間だと感じることができています。

　僕のSNSに寄せられるたくさんのコメントは僕のタレントとしての改善点や良い点を分析するための良い材料になりますし、応援してくれる方へのコメントを返す時間は僕のファンを育てる時間でもあると思っています（偉そうな言い方ですみません）。

　僕にとってタレントとしての活動はただお金を稼ぐ手段ではなく、それ自体が凄く楽しくて夢中になれるゲームのようなものだし、SNS活動はその楽しいゲームの一環です。

　生きるということは、何かに耐えることではなくて、何を楽しむことではないでしょうか？ あなたにとっての楽しいことに依存して生きる人生が不幸だって誰が決めたのでしょうか。

＜TEXT／小原ブラス＞