周りはずば抜けて優秀、レベルが違うのは自分だけ

　ただ、人生そううまくはいかないもの。先輩や上司が圧倒的に優秀なのはもちろん、同期や後輩たちもずば抜けて優秀でした。大学時代、特に真剣に打ち込むものもなく、なんとなく過ごしてきた自分とは、明らかにレベルが違ったのです。

資料作りや議事録作成、プロジェクトの目的理解やコミュニケーション、テクノロジーに関するスキルや知見、どれをとっても満足いくレベルの成果が出せず、お客さまとお話できる機会すらなかなか頂けない、という毎日を過ごしていました。

昇進できずパッとしない日々

　そんなぼくのことを、先輩や上司は非常に気にかけてくれ、「どうすればうまくいくのか」「何が問題なのか」と考える機会をたくさんくれましたし、親身なアドバイスも頂きました。それでも自分は焦るばかり。うまくいかない日々は続きます。

　いつの間にかアクセンチュアに入って2年が経ちました。もちろんぼくが昇進することはなく、アナリストのまま。アナリスト三年目、略して「アナ3」になりました。仲の良かった同期は、サラッとこの時期に昇進。コンサルタント1年目、略して「コンス1」ですね。

　3年目も状況は大きく変わらず、パッとしないパフォーマンスの日々が続きます。自分なりにもがきはしましたが、もはやそのときには自分のことを信じられなくなっていました。「自分はコンサルタントに向いていないのではないか」「でもここで辞めても何ができるわけでもないし……」「もうちょっと、もうちょっとだけがんばろう」、そう自分に言い聞かせる毎日でした。