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「コミュ障」「陰キャ」でもなんとか仕事で生き抜いていくためのコツ

こんにちは、伊藤祐@TasukuIto5)です。Zenyum Japan(ゼニュムジャパン)という透明マウスピース矯正サービス企業の代表取締役社長を務めております。

※画像はイメージです(以下同)

卓球に打ち込みアニメやマンガの沼にもハマった

 ぼくは千葉の中高一貫校出身で、卓球部に所属していました。中高一貫は、高校受験をする必要がないので、部活にガッツリ打ち込めるというメリットがあります。勉強はほどほどに、卓球に打ち込む毎日。また、当初の卓球部は「オタクの巣窟」というイメージを持たれがちでしたが、そのイメージに違わない感じでもありました。卓球部の友人たちのおかげで、見事にアニメやマンガの沼にもハマっていったのが懐かしいです。

 中高はそんな感じで楽しくはあったのですが、オタクな陰キャ性格が形成されました。一方、大学は陽キャコミュ強が集まることで有名なところに進学。そこで、顔面偏差値も高く、同性/異性問わずコミュニケーションに長けているような人たちと多数知り合いになり、「ああ、これは自分とは違う人種だな…」と衝撃を受けることになります。一方で、彼らは彼らでぼくのようなちょっとズレているタイプが珍しかったらしく、いろいろと構ってくれました。なので、大学時代もそれなりに楽しく、世界を広げることができたんです。

社会に出てから「コミュ障で陰キャ」が足を引っ張りまくる

 ただ、社会に出て仕事をやるようになってから、そもそもの「コミュ障で陰キャ」な性格が足を引っ張りまくるようになりました。上手く話せないし、お世辞も面白いことも言えないし、人との距離感も良くわからない。TPOに合わせた振る舞いができない。お客さまと良好な関係を築く以前に、先輩や上司とのコミュニケーションにも苦労していました。コミュ障で陰キャであっても、何かしらの専門スキルがあれば、それで食っていくこともできるのでしょうが、学部卒でなんとなく生きてきた自分にそんなものがあるはずもなく、「はてどうしたものか」と途方に暮れたことを覚えています。ブックオフで300円ぐらいで売っていたコミュニケーション関連の本を大人買いして、なんとか自分のコミュ障が改善しないか努力もしましたが、残念ながらそれもうまくいかず…。

なぜ彼らはぼくと仲よくしてくれるのか

 ただ、自分は確かに陽気に振舞ったり、センスのいいことを言って場を盛り上げるスキルは皆無だったのですが、「仲が良い人がいない」というわけではありませんでした。なんだかんだ仲良く楽しく話せる友達はいたんです。なぜ彼らはぼくと仲よくしてくれるのか。ぼくに何かしらの価値があったから?ぼくが何か高いスキルがあったから?そうではないはずです。シンプルに、「一緒にいて楽しい」「ラクだ」という感覚を持ってくれたからなのです。そして、彼らがそういう感覚を持ってくれたのは、ぼく自身も彼らに対して「一緒にいて楽しいよ」というポジティブなメッセージを常に発信していたからなのです。

まずは「自分から相手のことを好きになること」

 ぼくも含めて、コミュニケーションに自信がない人は、常に「どうしたら自分を好きになってもらえるか」という問いを解こうとしてしまいがちです。その解として、話し方やコミュニケーション方法の改善、という方向に向かうのですが、これがバキっと効果を発揮することはあまりありません。そのようなスキル習得に走るのではなく、まずは「自分から相手のことを好きになること」を徹底すると、いつの間にか仕事でもプライベートのような関係が築けるようになります。

 実際、このことに気づけてから、仕事でも多くの人と良い関係を築けるようになりました。それは自分自身のコミュ障陰キャな性格を改善したからではなく、「とにかくまず相手のいいところを見つけ、尊敬し、好きになること」を徹底しているからだと思います。もちろん、中にはどうしても好きになれない人もいなくはないですが、そういう人と無理に付き合ってもいいことはあまりないので、「そこそこでいいや」と割り切っています。

 とはいえ、どんな人にもいいところ、魅力的なポイントはあるので、まずはそれを見つけ、「この人のここ、いいなーすてきだな、自分にはないいいところだな」と思い、好きになる努力は必要かなと感じます。それができれば、もともとのコミュニケーションスキルや話す力があまり高くなくとも、自然と周りと良い関係を築け、仕事でもよい成果を出せるようになっていきます。自分を好きになってもらう前に、まずは相手を好きになること。自分を好きになってもらうためのスキル習得に走る前に、「まずは自分から」を徹底してみると、良いことがたくさん起こってきますよ。

<TEXT/Zenyum Japan代表取締役社長 伊藤 祐>

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