なぜコロナウイルスが怖いのか？

　そもそもなぜ新型コロナウイルスでここまでの騒ぎになっているのでしょうか。これまでのインフルエンザでも、国内で多い時には年1000万人が感染（発症）し3000人が、関連死者数（超過死亡推定を含む）では1万人が亡くなっています。

　高齢者や疾患のある方は風邪でも多くの方が命を落としています。風邪には特効薬がないという点もこれまでと同じです。それなのにどうして感染者数が圧倒的に少ない新型コロナウイルスでこれほどまでの大騒ぎになるのでしょうか。

　それは今回の新型コロナウイルスが、これまでのインフルエンザや風邪と違い、重症化した場合に、限りある人工呼吸器が必要になる割合が高いというのが1番の理由でしょう。感染者が急激に増えれば、やれば助かる処置ができなくなるのです。

　出来るすべての処置ができるのか、できないのか……そこには人に恐怖心を抱かせる大きな違いがあるのだと思います。

「正直、僕にはわかりません」

小原ブラスさん

　今回の新型コロナウイルスに纏（まつ）わる世界の動きを見ていると、ウイルスによる感染を遥かに凌ぐスピードで「恐怖」が感染しているように感じます。

　毎日のように「医療崩壊」「ロックダウン」「緊急事態宣言」など聞き慣れない怖い単語を、幾度となく聞かされるので気が滅入りますし、メディアの報道を冷静にみることが出来なくなりますよね。

　恐怖に蝕まれた多くの国民がヒステリーを起こし買い溜めに走り、さらに「すぐにロックダウンしろ！」「外出禁止にしろ！」と声を上げ始めたのです。

「経済よりも命が優先なのだから、当たり前だろ。そんな声があがるのは当然だろ」と言われるかもしれませんが、本当にそうなのでしょうか。経済は国の血液と言われます。その血液を止めることで亡くなる命の数は、本当に感染によって亡くなる命よりも少ないと断言できるのでしょうか。正直、僕にはわかりません。