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上司がタイムカードを改ざん。ブラック介護施設からの転職を支えた“意外な恩人”

学び

2人で近々転職することを約束

「しかも元来穏やかな性格で、利用者が車の中で暴れたり、シートを汚したりしても怒らない。そのせいで若いスタッフから汚物処理などの大変な仕事を押し付けられていています。僕は、時給差し引きの件で憤慨していますが、半田さんと比べると『まだマシだな』とも思ってしまいます」

 しかし一方で、これをきっかけにお互いの悲惨な境遇に共感しあって、近々転職することを約束。野口さんは前職の経験を活かし、転職活動をスタート。再びIT業界に戻って介護業界のサイト運営会社に転職するつもりだそうです。

「かつて経営者だった半田さんは、今でもゲーム業界だけでなく、さまざまな業界に顔が効くんです。おかげでIT業界の知人を紹介してもらえました。介護の仕事経験を生かして、介護業界のサイト運営の会社に転職できそうです。そんな僕の姿を見て、半田さんも勇気づけられたみたいです」

 一方で半田さんも同じ介護業界ですが、以前より環境が良い企業に転職することを決意。世代を超えて、互いに支え合いながら二人は、友情という絆で結ばれているのです。

特集・令和の「ブラック企業」事件簿

<取材・文/夏目かをる イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>

コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。『週刊朝日』『日刊ゲンダイ』「DANRO」「現代ビジネス」などで執筆。
Twitter:@7moonr

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