デートを重ねて順調に関係を築いていくも…

　最初のデートの後も2人はLINEやデートを重ね、順調に関係を築いていきました。そして、あと少しで付き合うという雰囲気になってきた頃、田中さんはDさんを紹介してくれた先輩に「話がある」と言われ、仕事後に話をすることになりました。

「結構神妙な面持ちだったので、なにか仕事でやらかしてしまったかな……と不安な気持ちで会いに行きました。そうしたら、話の内容はDさんについてだったんです。その内容を聞いて一気にDさんを軽蔑してしまいました」

　先輩から聞かされたのは、DさんがSNSで田中さんのことを晒しているという内容だったのです。LINEのスクショをアップして「彼女がこんなこと言ってて困る」や「最近だんだんわがままになってきた」など、中には田中さんを馬鹿にするように捉えられる内容も投稿されていました。もちろんまだ彼女でもないため、田中さんはそこにも違和感があったと言います。

「さらに引いたのは、2人で撮った写真やお願いされてDさん個人にあげた写真をSNSに勝手にアップされていたことでした。もちろん私には許可なんて一切取っていません。こんなにリテラシーの低い人だったのかと、がっかりもしました」

プライバシー無視！勝手にLINEを晒された

　SNSの件を聞いた田中さんは、映画に行くはずだったデートの日に予定を変更してもらい、カフェで話をすることにしました。少し話をした後、SNSの件について切り出した田中さん。

「SNSに私の許可なしで写真やLINEのやり取りをアップしていることを聞いたこと、そしてそれについて怒っているということなど、できるだけ冷静に話をしました。それと、彼女ではないのに彼女と言っていたことについても確認しました」

　田中さんからの話が進むにつれ、Dさんは徐々に焦った様子になっていきました。そして、田中さんが話し終わると、まずは勝手にアップしたこと、彼女と偽って発信していたことを謝ってくれたそうです。なんでもDさんは、田中さんとの関係に舞い上がり、彼女ができたということにして、誰かに自慢したくなってしまったのだといいます。

「Dさんは終始申し訳無さそうにしていました。でも、自慢したいという自分の勝手な欲に利用された私の気持ちは収まらなかったです。こういった私の気持ちをすべて伝え、その日は解散しました」

　後日、先輩からDさんが田中さんに関する話題をすべてSNSから削除したことを聞き、ほっと胸をなでおろした田中さん。もちろんDさんから改めて謝罪のLINEがありましたが、一度失った信用を取り戻すことはできないと判断し、別れの言葉を告げて以降、一切連絡を取っていないそうです。

＜TEXT／つる＞