おもしろいと思うものをぜんぶ手元に

──クイズや短歌に加え、大喜利のライブに出演するなど、YouTubeや学業と並行して多くのジャンルで活動しています。それはどうしてですか。

ベテランち：僕はジャンルと心中したくないんです。たとえばYouTubeをずっとやるとしたときに、YouTubeというものが YouTuberに与えている役割と心中してやりたくない。

　もっと具体的に言えば、僕がいまYouTube一本で活動しているってなったときに、東大生向けのコンテンツ、学歴のコンテンツをやることが視聴者の欲望としてあって、それはきっといつかのタイミングで下火になるときが来ると思うんです、流行りと同じで。

　そういうジャンルの運命みたいなものと自分の人生を心中したくないというのは常々思っています。ジャンルに縛られずに、自分がおもしろいと思うものをぜんぶ手元に置いておきたい。

勉強ができるから偉いとは思っていない

※画像は本人のYouTubeより

ベテランち：あとは、流れに身を任せて断らないからですね。大喜利の仕事とかも短期的に旨味があるわけではないというか、たいしてお金をもらえるわけではないですが、せっかくお誘いいただいたので出演しました。こうやってだれかに誘われてやっているうちにやることが増えたんです。

──インタビュー前編で、「勉強ができるから偉いとは思っていない」という旨の発言をされていました。東大理三という圧倒的な学歴以外の、ベテランちさんのアイデンティティはなんでしょうか。

ベテランち：あまり先入観を持たずにいられることですかね。たとえば東大生がYouTuberをダサいと思ったり、そういう風潮に対して、自分はバイアスなしで物事を見つめられていると思います。流れのなかで受験やYouTubeや大喜利などに取り組めてきたのも、そのおかげですかね。