プライバシーをさらけ出して「物語性」を提供

　宿にも食事にも不自由しなかった。だが、それだけではなかった。

「風俗好きの会社経営者、東大卒の広告関係の人とも仲良くなれて奢ってもらうようになり、風俗代がタダになりましたね。『世の中、お金余ってるな。面白いことやってたらお金にも困らないな』と」

　篠塚さんはエロに関することでも、躊躇なくプライバシーをさらけ出し、ツイッターや動画配信にも「物語性」を持たせるなど工夫をして自らのコンテンツ化に成功。インカムは4か月ごとにクラウドファンディングで目標額80万円を達成できないと支給が停止するが、目標額を大きく超える209万円を集めることができた。

ベーシックインカムシネマズは毎月20万円を支給することでQOLが上がるのかを追求し、受給者のドキュメンタリーを撮影

　すでに数本のAVへの出演も果たし、メンズエステも経営と活躍に弾みがつく。フォロワーからのカンパなども生活の足しになっており、その月収はサラリーマンのそれを優に超える。フォロワーはいわばパトロンとなり、彼の夢を追う物語を応援しているのだ。

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▼篠塚氏のポートフォリオ
〈養われ内訳〉
現金収入（約90万円）78％
養われ（約25万円）22％

・ベーシックインカム20万円
・ファンからのカンパ等5万円

　本業であるAV男優の出演料20万円、経営するメンズエステの利益は約70万円だが、交友関係を広げるためにすべて投入している。そこにファンからのカンパや各種支援が5万円程度。一度、現金20万円を渡されたことも。
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【大学生、AV男優・篠塚康介さん】
早稲田大学を休学し、AV男優を目指す20歳。芸名「中星二番☆センジ」。ブログ「できっこないをやらなくちゃ」が大学に通報されたことも

＜取材・文／週刊SPA！編集部＞