原因は自分の発言？

　康二さんから送られてきた“公務員いいな“の意図をいろいろ考えた冬馬さんは、とある場面を思い出しました。そう言えば、二人で”就職”の話題で盛り上がったとき、康二さんは高卒を卒業してから、何度か公務員試験に挑戦しているが未だ夢叶わずと話していたことを思い出します。

　その時は、康二さんがすぐに他のアニメの話題を振ってきたので、気には留めていなかった冬馬さん。今思えば、自分から話題を変えようとも感じる様子だったのだとか。

　康二さんにとって、公務員の冬馬さんの存在が疎ましく思ったからでしょうか。そこに変な屈折した思いが芽生え、あのイタズラじみた仕事を邪魔するようなLINEを送ってきたのか？など、冬馬さんの頭にはいろいろな考えが巡りました。

　「そういえば、いつかそんな話をしたなという事を思い出しました。でも、まさかそれが重く捉えられていたのかと考えると。そこまでは考えが及ばなかったいうのが正直なところです…」

やっぱり独りが楽

　理由を勘ぐりどうすることもできないと判断した冬馬さんは、勤務中は対応できない旨をはっきりと伝えました。それに加え、最近はアニメに興味がなくなってきたと康二さんに伝え、距離をおくようにしたそうです。

　それでも、相変わらず康二さんからは不定期なメッセージが勤務中に送られてきていましたが、無視を貫きました。逆恨みされるのも怖かったのでブロックはせずに大人な対応で拒否し続けていたと言います。

「せっかく友達ができたのに…と思いましたが、こういう状態でむやみに刺激するのもよくないと思うので、うまく距離を置いていきたいところですね…やっぱり、人間関係は難しいですよ…」

　久しぶりに友達と呼べる人ができたと思ったら、まさかの行動をとられ今までよりも人と関わることが怖くなった様子の冬馬さん。「だから友達を作るのは嫌なんです」と、以前のように独りを楽しむことにしたそうです。

＜文／ベルクちゃん＞

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