タメ口LINEが止まなかった理由

　それでも後輩からのLINEはとどまることを知りません。もしかしたらと思った健介さんは、その後輩に誰かと勘違いしていないかを尋ねることにしました。

「今更ながら、一応宛先を間違えてないか聞いてみたんです。後輩は不思議に思っていましたが、それでもタメ口のLINEは止まらなかったので、自分の苗字を伝えてみました。すると、間髪入れずに飛んできていたLINEがしばらく止まり、後輩からのメッセージはピタリと止んだんです」

「しばらくしてから後輩からLINE電話が入って、やはり大きな勘違いをしていたことを詫びられました。後輩は、別れた彼女にLINEしているつもりだったようです。その勘違いの原因を聞くと、後輩の元カノと僕のLINEの登録名が同じで、さらにアイコンも同じで初期設定のままだったらしいです。それは間違えても仕方ないですね…」

後輩との関係が思わぬ展開に

「さんざん元カノとのプライベートな話題を一方的に送ってきた後輩でしたが、平謝りする姿が不憫でしょうがなかったので、後輩を飲みに誘いました」

　健介さんの思いで行われたサシ飲みで、真っ先に無礼を詫びた後輩。その後、元カノを払拭できない後輩の悩みを健介さんが耳を傾けて聞くなかで、二人の話はどんどん進んでいきました。

「後輩曰く、元カノは他の男性を好きになって離れていったらしいのですが、その男性に散々遊ばれて最終的に捨てられたそうなんです。風の噂でそのことを耳にしていた後輩が、心配でしょうがなくて状況を案じていたためにあのようなLINEになったとのことでした」

　しかし、健介さんの「女は星の数ほどいるぞ」という言葉に目が覚めた後輩は、過去を忘れることができたそうです。その後、健介さんと後輩は今まで以上に深い友情で結ばれ、マッチングアプリにはまっているのだとか。

＜TEXT／ベルクちゃん＞