止まらない物価高……こうなったら生活費の補填に副業は必須だが、多忙な毎日に体力も時間もかけられない。今回は、会社員がゆる副業を成功させるコツについて、グロービス経営大学院教員の松田充弘氏に話を聞いた。

イラスト／松尾 達

自分の土俵で勝負することが大切

松田充弘氏

　気軽に実践できるゆる副業とはいえ、やるなら最小限の手間で稼ぎたい。そのコツとして、グロービス経営大学院教員の松田氏は「得意なことや、経験などを武器にして自分の土俵で勝負することが大切」と語る。

「避けるべきは『儲かる資格』などの情報を鵜呑みにし、苦手な分野でやろうとすること。資格を取得してもその分野での経験値がゼロなら、それは素人同然。“手軽にかつ確実に稼ぐ”からは遠のきます」

月5人の集客でも十分に成り立つ

※画像はイメージです（以下、同じ）

　また、ビジネスの現場では市場のニーズをリサーチし、どんな商品やサービスを提供すべきか戦略を練る必要があるが、ゆる副業の場合はそこまでストライクゾーンを狙う必要はない。

「例えば、単価1万円のハンドメイドを売るなら、月5人の集客でもゆる副業として十分成り立ちます。この規模なら作品などをSNSで地道に発信し、自分の個性や考えに共感してくれる人を味方にしたほうが顧客の獲得につながりますよ」