業務理解の話から学生時代の話へ

――なるほど、まずはOBOG訪問での業務理解を話すんですね。

　続けて、学生時代の実体験を話しました。

「僕、スポーツジムでバイトをしていたんですけど、加藤さんの話を聞いて、スポーツインストラクターも融資の仕事とまったく同じだと思ったんです。お客さんが理想的な体型になれたことって、結果論にすぎないなって。今思えば、お客さんと初めてお会いしたときに、どういうニーズをもって入会されたかを聞き、それに合わせたメニューを作ったり、飽きないように自分のレッスンに来てもらったり、そうやってお客さんと確かな信頼関係を築いたことで、結果が生まれたんだと思うんです」

　そして最後に、

「そんなスポーツインストラクターという仕事で、僕はファンをたくさん作ってきました。だから融資という業務でも多くのお客さんと信頼関係を築くことができると思います」

　とまとめることで、銀行で活躍できることを、より真実味をもって語ることができます。

「最後に質問はありますか？」と言われたら…

就活講義を実施する「ただの元人事」さん

――よくある「最後に質問はありますか？」のような逆質問にはどう答えればいいでしょう。

ただの元人事：この手の逆質問やOB訪問では、「具体的な案件を教えてください」と聞いてみるといいと思います。学生の多くはここで「仕事のやりがい」を聞くんですよね。

　僕なら、あえてその逆をいって、

「やりがいって聞き飽きたんですよね。やりがいを知りたいなら、実際に働いている人たちが楽しかったり、嬉しかった経験を知らないと、理解できないと思います。だから具体的な案件を教えてください」

　と聞きます。それが先ほど言った業務理解にも繋がってくるんです。