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新型コロナで就活が激変。元メガバンク人事が攻略法を伝授

学び

「就活の軸」は決めるべきではない

面接

――就職活動を始めるにあたって「軸」が大切だとよく聞きますが、どのようにして考えればいいでしょうか?

ただの元人事:僕は軸なんて決めなくていいと思っています。最近の就活セミナーで流行っているモチベーショングラフ(横軸を時間の経過、縦軸をモチベーションの高低とし、これまでの人生を振り返る図)はダメですね。やった結果、就活市場が「自己成長したがる人」「人に感謝されたい人」ばかりになる。

 モチベーショングラフみたいなもので、過去の経験から就活の軸みたいなものを作ろうとすると、選択肢と視野がどんどん狭まってしまって、もったいないんです。どうしても軸を作りたいのであれば、求める年収や生活水準を含めた「ホンネの軸」と、受かるための「タテマエの軸」が大切です。

 面接で志望理由を聞かれて「ここって、年収ランキング高くて、土日休みで、福利厚生マックスじゃないですか」って言ったら、その瞬間に落とされますよね。そこで、タテマエの軸として、自分ではなく業界や会社から志望理由を逆算していくと、受かる確率を上げられるはずです。

――就活生に伝えたいことはありますか?

ただの元人事:会社って、どこに入ってもどうせ苦しいし、ツラい。つまらない仕事もたくさんある。だからこそ、就活を頑張って、たくさん内定をとってもらいたいです。その中で比較して、自分で会社を選んだという事実って、その後の糧になると思います。

<取材/詠シルバー祐真 文/鴨居理子>

【ただの元人事@裏垢】
大手都市銀行勤務を経て、独立。人材コンサルの会社を数名で企業。元人事担当者の視点から就活、転職などキャリアに関する情報をブログ「キャリアサークル」、「YouTube」、「note」などで発信。
Twitter:@aya_jinnji

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