試乗で外に出て、簡易測定器で歪みをチェック

　最終的に候補を2台に絞り込み、試乗して判断。新車ディーラーと違って試乗できないところも多いのですが、友人のアドバイスで試乗できるカーショップを選んでいたそうです。

　でも、これには品田さんも知らなかった大きな理由があったのです。

「友人は自分のリュックにハンディタイプの小型の歪み測定器を入れていて、コンビニの駐車場に入って車の歪みを測定したんです。試乗した2台のうち1台は歪みがほとんどなく、『簡易的な測定だけど、こっちは買いだと思うよ』と言ってくれ、その車を購入しました。修復歴なしの同じ製造年・車種のモデルより30万円以上安く買えたので、いい買い物ができました。与えられた数十分の試乗時間にまさかそんなことをしていたとは、カーショップの方も思ってなかったでしょうね（笑）」

　しかし、一般的には試乗コースは決められており、品田さんたちが行ったことは明らかなルール違反。本人は知らなかったようですが、友人は確信犯だったような気がします。とはいえ、修復歴車や水没車の話など役に立つ情報も多かったはず。今後の中古車選びの参考にはなりそうです。

― 特集・車で得した話／損した話 ―

＜TEXT／トシタカマサ　イラスト／小池祐子（@ikeko322）＞