付加価値プラスで入居者にアピール

※年間償却金額の算出方法：（建物価格÷4）＋（リフォーム代÷22）※シミュレーションは一例です。利回りを保証するものではありません※固定資産税以外の諸経費は含まれていません

　また、戸建て賃貸と同様、入居者が長く借りてくれる点も魅力だ。

「私どもが扱う再建築不可リフォーム物件の多くは、2階建てで延べ床面積が50～60平米ほど。借りる方は子どもが1人だけの家族や子なし夫婦です。空室率を下げるには付加価値をつけることが重要。ペット飼育に適した家や、バイク専用の保管部屋のある家、ジャグジーをバルコニーに設置した家など、住む人の趣味嗜好に合わせたテーマを持たせることで、長期間の入居を目指していきます」（同）

ウッドデッキにジャグジーをつけたり、屋根裏にロフトを設置するなど付加価値をつけることで空室率が下がるのだ

　表に示したとおり、再建築不可物件の利回りはほかの不動産投資に比べてかなり好条件だ。しかも、リフォーム代と元の建物代は「償却資産」となるので、会社員であっても経費として毎年、一定金額を計上できる。

窓の方向やガラスの種類を変えると日当たりも大きく改善する

キッチンや階段の設計も大胆に変えることで雰囲気が一変

　空き家問題やSDGsにも通じ、社会問題を解決する一助にもなりそうな再建築不可物件への投資。頭に入れておいて損はない。

＜取材・文／川満衡　桜井カズキ＞

【入江尚之】
インクコーポレーション代表。リフォーム事業や内装材・輸入建材販売を手がける業界の第一人者。「洗えるクロス」を開発し、大ヒット商品に。著書に『「再建築不可物件」完全読本』など

【前田朗男】
マキシヴ営業本部長。中学卒業後、建設業や飲食業を経て不動産セールスの世界に飛び込み、未経験ながら社内最速で営業本部長に抜擢された敏腕営業マン。あらゆる形態の不動産投資に精通