“負けない運用”で人生を豊かに

『金融のプロが実はやっている 最もシンプルで賢い投資の結論』（朝日新聞出版）

　この「長期・分散・積立投資」は長く運用すればするほど、運用成績が安定してきます。つまり、大きく儲かる確率も減る代わりに損をするリスクも小さくなるのです。

　若い世代には「大きく儲けたい」とお考えの方もいらっしゃるでしょうが、せっかく働いて得たお金の投資で損をしない＝負けない運用を行うことが老後のための資産形成においては極めて重要です。

　皆さんには、つみたてNISAやiDeCo（イデコ）という売却益非課税制度を利用して、「長期・分散・積立投資」を1日も早く始め、老後の年金不安に備えてもらいたいと思います。

　20～30代の貴重な時間を、相場に一喜一憂して無駄に使うのではなく、ご自身の自己実現やスキルアップ、あるいは趣味のために生かしていただきたいと、金融のプロとして筆者は強く願っています。

＜TEXT／東証一部上場企業CFO・証券アナリスト　北村慶＞