『スタートアップ：夢の扉』とにかくやる気が出る清々しいビジネスドラマ

韓国の若者たちのさわやか起業ドラマ／Netflixオリジナルシリーズ『スタートアップ: 夢の扉』独占配信中

　アップル、グーグル、フェイスブック、ウーバー……。若いビジネスマンならピンとくるはずの言葉「スタートアップ」。新しいビジネスで急成長を遂げることが見込まれる会社（事業）という意味で、最初は数人規模の小さな会社でも、やがて世界を動かす巨大企業に成長することがある。今の世の中を変えていくのはスタートアップだと言っても過言ではない。

『スタートアップ：夢の扉』はその名のとおり、韓国の若者たちがスタートアップを起業して夢と成功を追い求めるというドラマ。こちらは主人公たちがフレッシュな20代の男女ばかりで、みんなやる気に満ちていて清々しいのが大きな特徴だ。

　若い男女たちのお話だから、ロマンスもあるし、友情もあるし、家族愛もある。最初は何もないところから始まるから、トラブルだってたくさんあるのだが、「土下座」や「復讐」のようなドロドロした部分はあまりなく、トラブルを自分たちの成長の糧にしていくところがいい。

　後味もさわやかなので、「なんだかやる気出ないな～」というときに観るとエンジンがかかるドラマだ。若いってだけで、こんなに希望があるんだ！　ということがよくわかると思う。

【スタートアップ：夢の扉】
出演：ペ・スジ、ナム・ジュヒョク、キム・ソンホ
原作・制作:オ・チュンファン、パク・ヘリョン

『ナビレラ －それでも蝶は舞う－』ストレスを抱えた心が浄化される

23歳の若き男性バレエダンサー、チェロク（ソン・ガン）は自信を失っていたが……／Netflixオリジナルシリーズ『ナビレラ －それでも蝶は舞う－』独占配信中

　抱腹絶倒ノワールドラマ、ハードアクションドラマ、ビジネス恋愛ドラマと紹介してきたが、『ナビレラ　―それでも蝶を舞う―』はまったく趣が異なる人間ドラマ。

　幼い頃に憧れていた夢を追いかけるためにバレエスタジオの門を叩く70歳の老人男性（！）と、さまざまな要因が重なってくすぶっている23歳の若き男性バレエダンサーが出会い、不思議な絆で結ばれるというストーリー。ね、これを聞くだけでグッとくるでしょ？

　70歳と23歳の友情と信頼関係がなにより素晴らしいし、その他の登場人物たちにも次々とスポットがあたって、優しさに満ち溢れた物語が展開していく。ラストは号泣必至だ。

　人は何歳になっても夢や目標に向かって歩き始めることができるし、勇気さえあれば何にだって飛び込むことができる。そんなことを教えてくれる作品だった。人間関係に疲れたとき、ストレスを抱えているとき、明るい未来が見えないときにぜひとも観てもらいたいドラマだ。観終わった後は、涙のデトックスで心がきれいに浄化されているはず。

【ナビレラ －それでも蝶は舞う－】
出演：パク・イナン、ソン・ガン、ナ・ムニ
原作・制作:ハン・ドンファ、イ・ウンミ

＜TEXT／ライター　大山くまお＞