帰宅中、駅前で突然の告白!?

「タバコは外の喫煙所に行き、ランチはなるべく別の同僚を誘っていくようにしていたんです。その甲斐もあってT田さんと顔を合わすことはほとんどなくなりました。でも安心したのも束の間。ある日、いつものように仕事を終えて帰ろうとしたら駅の近くでまたもや『河合さん！』と呼び止められたんです。

　振り向くとそこにはとっくに帰ったはずのT田さんが……。まさか俺のこと待ち伏せしてた？ と思って震えましたよ。で、何かと思えば『好きです、付き合ってください！』と、いきなり告白してきたんです！

　いや俺、彼女いるし……と思ったのですが、それを言うと社内で噂を流されそうだったので『そういうふうに見ていなかった。ごめんね』とやんわりと流すことにしたんです」

　告白を断り、これで終わったと思った河合さん。しかし……。

ストーカー化した女子大生。その後…

「会社では相変わらず避けていましたが、以来ストーカーのように付きまとわれるようになったんです。たとえば僕のランチする店や、仕事後に飲みに行く店を他の社員に聞きまくったり……。

　一度、会社から駅までの道で視線を感じたことがあって、振り向いたらサッと隠れるT田さんの姿を目撃したことも。このままでは家までストーカーされるんじゃ……と恐怖を感じましたね」

　このままでは、仕事後に彼女とデートするのもままならないと感じた河合さん。ある秘策を打つことにしました。

「彼女と結婚することは決まっていたので、その報告を少し早めることにしたんです。会社に報告すれば、あとは噂好きの女子社員が勝手に噂を広めてくれるので。

　実行した結果、噂は無事に広まり、しばらくしたらT田さんのインターン期間も終了することに。僕が結婚の報告をする前、T田さんはインターンを延長するか相談していたらしく、諦めてくれて本当に良かったと思いましたね……」

　その件がトラウマとなり、現在はインターンの研修をすべて断るようになったという河合さん。仕事とはいえ、学生を相手にするのもなかなか大変なことかもしれませんね。

― 特集・職場のモンスター大学生 ―

＜取材・文／結城　イラスト／パウロタスク（@paultaskart）＞