敵味方識別装置などを防衛庁に納入していた東洋通信機が、水増し請求によって過大な代金の支払いを受けていたと1994年（平成６年）に判明。少なくとも、約25億円の返還義務が発生したが、天下り先の確保、自己保身などの目的で、防衛庁調達実施本部の副本部長らが返納額を８億７千万程度に圧縮・免除し、国に約17億円の損害を与えた。背任容疑で、東京地検特捜部が関係者を逮捕し、関係各署の一斉捜査にも踏み切った。東京地検特捜部による本格的な防衛庁の捜査は18年ぶり。

Ｑ．調達実施本部って何？

防衛庁の付属機関の１つで、自衛隊の主な装備品の調達を担当した。1954年（昭和29年）に設立され、陸上、海上、および航空自衛隊の調達業務を一元化した。本事件を機に、2001年（平成13年）に廃止された。

四半世紀前（25年前）新聞

［参考］
・産経新聞
・朝日新聞
・読売新聞