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「お風呂もない家で育った」24歳で独立した男性が“入浴剤”で2度起業したワケ

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 猛暑で、睡眠の質が悪い ことを実感する人は多い。「寝付けない」「睡眠時間は確保しているのに、疲れがとれていない」などといった悩みから、“睡眠の質”を上げるためのグッズが売れているという。最近SNSで注目され、一時は入手困難ともなった乳酸菌飲料の「ヤクルト1000」も、“睡眠の質向上” をうたう機能性表示食品だ。

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中性重炭酸入浴剤として存在感を示す「BARTH」

 そんななか、入浴剤ブランド「BARTH」は、2017年に入浴剤業界に参戦した新参者ながら、〈泥のように眠れる〉=ぐっすり眠れるとSNSでも大きな話題になり、2021年度は売上約20億円、前年比150%と絶好調。今では全国2万店舗までバラエティショップ、ドラックストアなどに配架されているブランドにまで育った。

 しかし同ブランドを手掛ける株式会社TWOの最高経営責任者(CEO)・東義和氏は、元々入浴剤に興味があったわけではなく、子供の頃からの夢は「経営者になりたい」という一点だ。何をするかではなく、どうなりたいか――。「お風呂もない家で育った」という東氏と入浴剤の縁。そこには、「想い」を叶えるヒントがあった。

イノベーション不毛のジャンルで支持

BARTH

入浴剤だけでなく、フェイスマスクや洗顔パウダー、ボディクリーム、リップクリームなど商品展開を広げている

 東氏によれば、入浴剤は、外部からのイノベーションが起きにくいという環境があった。しかもパッケージはほぼ同じクリエイティブだ。腰痛にいい、○○の湯、○○の香り……。消費者が入浴剤を使う理由も、「なんとなく」「自分へのご褒美」といった曖昧なもの。期待値はそれほど高いものではなかった。

 しかし「BARTH」は、美容や睡眠といった、今までの入浴剤ではあまり想起されなかった価値を形成。「よく眠れる」ことが評判を呼び、SNSで大きなうねりをつかんだ。正直、「BARTH」は他社の入浴剤と比べて高い。9錠入のものは約900円で、1回あたり3錠使用するため、300円かかることになる。それでも“積極的”に使いたい入浴剤、という立ち位置を確立したのだ。

「泥のように眠れる」メカニズム

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昨年おこなった、「隠れ疲労」に着目したプロモーション。“つかれ”という文字が隠れているのがわかるだろうか

「BARTH」を使うとぐっすり眠れる〉背景は、こうだ。

「BARTH」は、独自の製造技術により、自然療養でも使われる世界的に希少な湯「中性重炭酸泉」を家庭で体験できるようにした入浴剤。有効成分である炭酸水素ナトリウムには重炭酸イオンが多く含まれ、かつ湯を中性にすることで、長く湯中に溶け込む。

 この重炭酸イオンを豊富に含んだぬるめの湯に浸かることで血流がよくなり、体の内部、つまり深部体温が上がる。そして眠る時というのは、この深部体温が下がる必要がある。深部体温を一度上げておけば下がりやすくなるため、寝付きがよく、深い眠りにつける――。

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