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「お風呂もない家で育った」24歳で独立した男性が“入浴剤”で2度起業したワケ

ビジネス

勝手な諦めや我慢をしてしまっている

株式会社TWO

――“力の入れ具合”を見つけるのが難しいと思います。

東:まず、いろんな固定観念が邪魔をしていると思うんです。例えば、「仕方がない」とか、「こうしなくちゃいけない」というような勝手な諦めや我慢を、無意識のうちにしてしまっていることって、案外ある。

 固定観念からはケミストリーやイノベーションは生まれない。ベターではあるかもしれないけど、ベストじゃない。固定観念を取り払って、ものごとをフラットに見て考えることが重要かなと。

 例えば一部の「成功」した人を見て、自分もああいう風になりたいという気持ちがあっても、一方で自分にはどうせ無理だ、という固定観念(思い込み)があるとしたら、結果的にそこに向かうアクションは弱くなるだろうし、いつまで経ってもストレスも抱えたままです。

「固定観念」が選択肢の邪魔をする

東:できる理由とできない理由では、できない理由を説明するほうが難しいんですよね。だから、できないんじゃなくて、「やらない」。複合的な固定観念が邪魔してるんだと思います。

 僕は今、植物性の食材からなる食品(プラントベースフード)を扱う「食」の事業を始めたんですけど、食に携わるのは初。普通に考えたら、未経験者が参入するのは無謀かもしれない。でも、最初起業したPR会社も未経験だったし、入浴剤もメーカー業は初だった。「やれる」と思わないと何もできない

 自分の人生は1回なので、本気の挑戦をしたいし、どうせするんだったら、大きいマーケットに挑むほうがやりがいもある。固定観念を取っ払うっていうのが、自分のいろんな選択肢を広げることにつながるんだと思います

<取材・文/吉河未布>

【東義和】
2005年、企業・事業のブランディングを手がけるマテリアルを設立。2014年、ウェルビーイングカンパニーとしてTWOを立ち上げ、2017年、入浴剤「BARTH」発売。2021年にはプラントベースフードブランド「2foods」をスタート

編集者・ライター。ネットの海の端っこに生きています。気になったものは根掘り葉掘り

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