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ケータイ小説『Deep Love』270万部ヒットの裏側を当事者が明かす

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 熱帯夜で、寝苦しい夜に悩まされる日が続くが、以前より〈睡眠の質が上がる〉と話題の入浴剤が「BARTH」。手がけるのは、株式会社TWOの最高経営責任者(CEO)・東義和氏だ。

株式会社TWO

株式会社TWOの最高経営責任者(CEO)東義和氏

 英語の専門学校を卒業後、出版社でプロモーションを手がけると、24歳でブランディングカンパニー・マテリアルを設立。その後TWOを立ち上げ、入浴剤市場で「BARTH」が大ヒットとなっている

 一見ユニークな経歴の持ち主だが、すべての背景には、“働きかけ方ひとつで、人々の行動は変わる”というブレない軸がある。それが確立される大きなきっかけが、2000年代初頭に社会現象を巻き起こしたケータイ小説『Deep Love』だったという。どういうことか、東氏に話を聞いた。

累計270万部を売り上げた『Deep Love』

DeepLove

コミック化、映画化、ドラマ化もされた『DeepLove』

 2000年代初頭、ケータイ小説のブームを巻き起こした『Deep Love』。ケータイ小説とは文字通り携帯電話に投稿され、閲覧できる小説のこと。1999年2月、携帯電話からウェブページに接続できる「iモード」サービスが始まると、携帯電話でコミュニケーションをとり、情報収集するという“ケータイ文化”が爆速的に普及したことに端を発する

『Deep Love』は、横書き、一文が短い、展開が速いなど“携帯電話で読まれる”ということを念頭においた読み物で、それまでの「小説」の常識をくつがえした。また女子高生とその周囲が繰り広げるドラッグ、援助交際、妊娠、エイズなどといった過激とも思える内容は、衝撃を与える一方で読者からは絶大な支持を獲得。シリーズ4作は累計270万部を売り上げ、コミック化、映画化、ドラマ化もされた

 もともとは2000年10月からYoshi氏の個人サイトで公開されていたもので、自費出版を経て、2002年にはスターツ出版から第1作が出版されたのだが、この時にプロモーションを手がけたのが東氏だ。「最初は相手にしてもらえなかった」と、東氏は振り返る。

最初は占いサイトから始まった

DeepLove

『DeepLove』に寄せられた反響の声

――『Deep Love』のプロモーションを手がけることになった経緯を教えてください。

東:僕は専門学校を卒業後、ティーンをターゲットにしたマーケティング会社で働いていたんです。その後ご縁があって、22歳でスターツ出版に入社した時に、若者向けのコンテンツをやりたいから、宣伝を担当してもらえないかと相談されました

 著者のYoshiさんは、予備校の数学の教師だったんですが、iモードが登場した時に、この大きな流れでビジネスをやろうと思い立ち、トラフィックを集めるべく、最初は勝手サイト(携帯電話会社の公式カテゴリに入っていないもの。いわゆる非公式サイト)で占いを開始したんです。でも作っただけでは当然誰も来てくれないから、URLを書いたカードを渋谷で大量に配ってみた。それでも、一度占いをやったら、二度と訪れてくれなくなってしまう。

 そこで、継続的に来てもらえるコンテンツとして、ケータイ小説を書き出したんです。Yoshiさんはそれまで、人に読ませる文章とか書いたことないんですよ。数学が専門ですし(笑)。

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