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鹿島、大林組…生き残るのは?将来安泰な「スーパーゼネコン」はわずか2社だけ

ビジネス

端境期以降の回復が見えないゼネコン業界

株価

 スーパーゼネコン5社はいずれも、2019年度までは災害復興・五輪関連案件に支えられ、業績は好調でした。しかし2020年度は端境期となり、前年までの反動で業績が悪化しました。V字回復を期待したい今後ですが、五輪事業や災害復興事業に匹敵するような好材料もありません。

 大阪万博も限定的といえます。そのうえで国内事業は公共関連が堅調も、建設需要は競争が激化しており、利益率は悪化し続けるでしょう。建材費の高騰も利益の圧迫に拍車をかけていきます。

 以上のようにゼネコン業界は国内で「競争激化」と「建材費高騰」という2つの重石を抱えています。海外事業が好調な鹿島建設、同じく海外事業を手がける大林組は今後、国外での成長を見込めるかもしれませんが、他社は厳しい状況が続くとみられます。

<TEXT/経済ライター 山口伸>

化学メーカーの研究開発職/ライター。本業は理系だが趣味で経済関係の本や決算書を読み漁り、副業でお金関連のライターをしている。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー

Twitter:@shin_yamaguchi_

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