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土方歳三が敵の刀をバク転で回避?司馬遼太郎の名作コミカライズの“遊び心”とは

 新選組副長・土方歳三の激動の人生を描いた司馬遼太郎の名作『燃えよ剣』。過去には映画化もされた本作が、「月刊コミックバンチ」でコミカライズされ、再び注目を集めています。

燃えよ剣

『燃えよ剣 1』(新潮社・BUNCH COMICS)

 現在発売中の最新刊『燃えよ剣 1』(新潮社・BUNCH COMICS)では、歴史物漫画へのイメージを払拭するような、親しみやすいイラストが人気。作画を担当する奏ヨシキさんに、コミカライズならではの良さを引き出す作品づくりについて聞きました。

作画コンペで勝ち取った

――『燃えよ剣』漫画版で、作画を担当することになった経緯を教えてください。

奏ヨシキ(以下、奏):じつは、コンペで決まったんです。「コミカライズの話があって、作画担当を決めるコンペがあるから参加しないか」と、担当編集さんに声をかけて頂いて参加しました。

――コンペ形式のこともあるんですね。選ばれた理由は何だと思いますか?

奏:このコミカライズ企画が立ち上がったのは、若者に司馬遼太郎作品を広めるためだと聞いていたので「最近の少年誌っぽい絵」を意識していました。殺陣のシーンも、バトル漫画風の表現で描いてみたり。歴史物ということで劇画調の絵が多かったなかで、そういう部分が評価されて選んでもらったと聞いています。

コミカライズならではの遊び心を

燃えよ剣

©奏ヨシキ、小松エメル、新潮社

――歴史物にはすこし難しそうなイメージがありましたが、とても読みやすかったです。

奏:そう言ってもらえると嬉しいです。やっぱり原作自体が有名なので、どこまでアレンジしちゃっていいのか分からなくて。読者の方からも評判が良かったときは安心しました。

――具体的に「今っぽく」したところを教えてください。

奏:主人公の土方歳三の髪型なんかも「その時代っぽくないけどいいのか?」「忠実に再現したほうがいいのか?」と悩みながら、現代風にアレンジしました。それでも意外と受け入れてもらえるんだと分かってからは、殺陣のシーンもあまりカタくならないようにしています。

 たとえば第4話の分倍河原の決闘シーンでは、土方が敵の刀をバク転しながらよける描写を入れたり(笑)。「こんなこと描いて、本当にいいのかな?」と思いつつ、コミカライズならではの遊び心や楽しさは大事にしています。

燃えよ剣 1

燃えよ剣 1

時は安政四年。後に「新選組 鬼の副長」と呼ばれる土方歳三は、喧嘩に明け暮れる日々を過ごしていた。農民の生まれである歳三は武士への強い憧れがあった。しかし、身分という壁に抗えず、ただ憧れだけが募る鬱屈とした日々を過ごしていた

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