給与は「平均以上」。手厚い研修・教育プログラム

　では、現場の雰囲気や働きやすさはどうでしょうか。ロピアは非上場企業のため、有価証券報告書は入手できません。採用サイトをはじめとした公式サイトの情報・各種判例などからその姿に迫っていければと思います。まず、給与水準について、採用サイトにて確認しました。

【総合職給与（2022年卒）】
◆大卒
31万8,000円（基本給＋固定時間外手当（45時間／月））
◆専門・短大卒
29万7,100円（基本給＋固定時間外手当（45時間／月））

　ボーナスについての記載がないので、月額を年額に直す（12倍する）と、大卒は約381万円、専門・短大卒は約356万円からのスタートになります。

　参考として厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」 によると、新規学卒者（新卒）の初任給は大卒で22万6000円、高専・短大卒で20万2200円、専門学校卒で20万8000円でした。この値は「残業代を含まない値 」ですので、ロピアが提示している月給に含まれている、45時間分の残業代の割増率（1.25倍）を考慮すると、下記のようになります。

「大卒の場合」「1日20日出勤・1日8時間」が所定内労働であると仮定して、「残業代抜き」の値を計算してみました。318,000÷（20日×8時間+45時間×1.25）×160時間≒235,283円となります。賃金構造基本統計調査の調査条件にそろえた場合、「平均よりは少し高い」と言えそうです。

　また、

・各事業の専門知識を体系的に学ぶことのできる事業部別研修プログラムなど専門性を高める教育
・経営者として活躍するために必要な知識・スキルを学ぶ社内グレード別研修制度
・アメリカ・ニューヨークでの海外スーパーマーケット研修

　など、さまざまな研修・教育プログラムが存在するのも大きな特徴だと言えるでしょう。

　そして、昨年5月にはワタミからの出向者を受け入れました。他社の余剰人員を引き受ける側の企業は高収益体質かつ、拡大基調と言えます。事実、ロピアは新型コロナウイルスが猛威を振るっていた2020年にも10店舗を新規出店していました。

社長はかつてTBSアナとも浮名を

　続いて、加藤綾子さんの夫であり、ロピアの社長である高木勇輔氏についても調べてみました。

　メディアに積極的に登場しないにもかかわらず一気に話題になってしまったのですが、唯一確かなエピソードとして、高木氏がプロゴルファー内藤寛太郎氏のキャディを務めたこと（「ゴルフパートナーPRO-AMトーナメント」2021年5月20～23日公式サイトより）、そして、TBSアナウンサーの出水麻衣さんとの過去の浮名についても「FRYDAYデジタル」などで、言及されていました。ただ、これらの情報だけで人柄を判断するのは難しく、社長の評価は保留といたします。

　そして、最後に判例について調べました。「商品持ち帰りを理由とする懲戒解雇」についての判例が1件ありました。これは、従業員が精肉6点を未精算のまま持ち帰ったことを理由に懲戒解雇したことから、従業員から不当解雇として訴えられた事例です。裁判所は、証拠からは「故意による持ち帰りとは認められない」として不当解雇と判断し、ロピア側が敗訴しています。また、本件では原告が「名ばかり管理職」だったとして、ロピア側が未払い残業代100万の支払いを命じられました。