「1人きりで来店する」という女性も多い

美女とツーショットする筆者（左）

　アプリ内ではその日来ている人（会員）の一覧情報が見ることができ、アプリでデートのオファーを送ることも可能です。

　その日に来ていた人たちをチェックすると、男性は経営者ばかりで意識高い系が多かった一方、女性は保育士や看護師などさまざまな職業の人たちがいました。ちなみに 「Dine」でマッチングしたカップルがデートで訪れることもあるとか。

　女性客のなかには、1人きりで来店する人も多いようです。誰でも入れる相席居酒屋とは一線を画し、選ばれたメンバーに用意された特別な出会いの場。スナックというより、オシャレなバーという雰囲気なので、女性一人で行くハードルは低そうです。

異性間のコミュニケーションは発生してる？

　しかし、たまたまなのか、その日はお客たちが同じグループ内で会話が盛り上がっており、あまり異性間のコミュニケーションが発生していませんでした。スナックの楽しみ方は人それぞれですが、せっかくの機会なので、もっと出会いやすい仕組みがあればいいのになぁと思いました。

　さらに、カウンター席で高い椅子に座ることになるため、席の移動が難しく、男女で隣り合わせになっても、声をかけないといけないのも気になりました。その日も男女グループが2、3組いましたが、男女間で話しているのは、隣り合わせた1組だけでした。

　アプリ「Dine」を運営する株式会社Mrk ＆ CoのCEO上條景介氏は「今後は“いいね”や“ごちそうする”といった機能をつけ、気になる相手にアプローチしやすくすることを検討中」とのことなので、実装されると、もっと会話が盛んになることでしょう。

　同性同士の出会いも期待できるので友達作りや、ビジネスチャンスに期待して来る人も多いようですが、個人的には、少しもったいない気がしました。

マッチングアプリならではの飲食店を目指した

　気になるドリンクのメニューは、ビールやワイン、サワーなどの通常メニューに加え、期間限定でボタニカルレモンサワー、フローズンレモンサワーのオシャレなドリンクも多く、味だけでなく見た目も楽しめそうです。フードは「トリュフ塩をまぶしたポップコーン」のみでしたが、ほかにも準備中だそうです。

左からフローズンレモンサワー、ボタニカルレモンサワー

　なお完全禁煙（ビル内）だそうで、喫煙者には少しツラいですね。前出の上條氏は、オープンのきっかけについてこう語ります。

「IT企業が運営するリアルな店舗というと、海外ではAmazon GoやLuckin Coffeeなどのサービスが開始されていますが、便利・美味しいだけではなく、コミュニケーションも加えた飲食店も、今の時代には必要と考え、マッチングアプリ会社ならではの飲食店のローンチを企画しました。

　そのなかで今再注目されているスナックに着目し、ITならではのデータ解析から、厳選された会員のみが来場できるプレミア感を演出。まだオープンして1か月ですが、想像以上に来客が多いです」

　1人で行っても、フレンドリーでキュートなママさんが話しかけてくれるので、心配ないと思います。リアルな出会いが少ないと感じている人は、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。

＜取材・文／白戸ミフル＞