時短無視で売上9割増のグローバルダイニング。外食産業1人勝ちでも見えてきた“限界” | bizSPA!フレッシュ

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時短無視で売上9割増のグローバルダイニング。外食産業1人勝ちでも見えてきた“限界”

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 緊急事態宣言、まん延防止措置と、コロナ対策による政府の方針は飲食店に打撃を与えています。

グローバルダイニング公式サイトより

グローバルダイニング公式サイトより

 特に20時までの時短要請や地域別の酒類提供停止要請は、居酒屋・バーに引導を渡すようなものです。もちろんほとんどの店舗が要請に従っているようですが、飲食チェーンの「グローバルダイニング」は東証2部上場であるにも関わらず要請を無視した営業を続けました。

 こうした態度が影響してか、赤字転落する外食産業がほとんどのなかで2021年上期の業績は売上高9割増と好調なようです。近年の業績を振り返り、今後についても考えていきます。

緊急事態宣言の無視、都に対する訴訟

 グローバルダイニングは「カフェ ラ・ボエム」や「モンスーンカフェ」、「権八」などイタリアンや創作料理を提供する店舗を計42店舗展開しています。知名度はそこまで高くありませんでしたが、コロナ禍での強固な対応が話題となり、ニュースで取り上げられるようになりました。

 2021年1月に発出された2回目の緊急事態宣言において、同社は平常通りの営業を続けると発表、4月発出の3回目でも同様の方針を発表しました。もちろんオリンピック期間中も営業は平常運転で酒類も提供されています。

 各店舗の営業時間を確認すると「ららぽーと」など商業施設内の店舗は宣言に従っているようですが、路面店は深夜まで営業しています。

 そして、グローバルダイニングは通常営業に飽き足らず、都に対する訴訟も実施しました。都が新型インフルエンザ対策特別措置法(特措法)に基づく時短命令を発したことに対抗し、同社は2021年3月に命令は違憲だとして損害賠償を求めました。現在も係争は続いています。

 もともと同社は完全実力主義で社長の意向が強いワンマン経営と言われており、社長の強い態度が現れた形です。

コロナ禍で業績は急降下

権八

「権八 西麻布店」はブッシュ元大統領と小泉元首相の会談で使われたことでも知られる ※写真は浅草吾妻橋店

 感染防止という観点から同社の方針は褒められるものではありませんが、業績を見ると擁護できる一面もあります。

 決算資料によると2017年12月期から2020年12月期までの売上高は98.2億円⇒99.6億円⇒96.1億円⇒56.7億円(-41.0%)と、横ばいだった成績がコロナ禍で急減しました。

 一方で、営業利益は-0.5億円⇒0.1億円⇒0.4億円⇒-11.8億円、最終利益は-2.2億円⇒0.0億円⇒-3.3億円⇒-15.1億円と、利益面でも2020年度は大打撃を受けています。

 店舗数は50⇒52⇒49⇒43と推移しており、2019年度までは店舗数に応じて収入がわずかに増減した形です。イタリアンの「カフェ ラ・ボエム」とエスニック料理の「モンスーンカフェ」を主な店舗としていますが、あまり話題となっていないためか認知度は低く、店舗拡大につながらなかったようです。

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