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10兆円市場に急成長「後払いサービス」関連株5選。投資のプロも注目

コラム

 欧米で若者を中心に流行中のBNPLと呼ばれる「あと払い」決済サービス。いまクレジット業界の牙城を切り崩し、急成長を遂げている。これまでの分割払いとは一体何が違うのか。また、この波に乗るための投資先を探った。

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※画像はイメージです

<BNPLとは……>Buy Now, Pay Later(今買って、後で払う)の略で、クレジットカードと違い与信が必要なく手軽に始められる分割後払いサービス。米国のZ世代と呼ばれる若年層から人気が広がっている

フィンテックの中でいま一番ホットな分野

 ついに日本にも「あと払い」の波が押し寄せる。9月に米決済大手ペイパルが日本で後払いサービス(BNPL=Buy Now, Pay Later)を展開するベンチャー企業・ペイディを約3000億円で買収。クレジットカード不要で、分割払いができるBNPLの市場規模はすでに10兆円とも言われている

 米国在住の米国株ブロガー・もみあげ氏@momiage0088)はこう語る。

「BNPLはフィンテックの中でいま一番ホットな分野です。’20年末、米国の家計貯蓄額はコロナ禍での現金給付や失業保険で過去最高を記録。一方で急激な景気回復や半導体不足で物価は急上昇しており、『お金はあるけど高い買い物はしづらい』状況だった。

 そこで時代のニーズにマッチしたBNPLが注目されるように。8月にはペイパルのライバルであるスクエアがオーストラリアの後払いサービス『アフターペイ』を約3兆円で買収。そう考えると、ペイディの買収額3000億円は、アジア展開の足がかりとしては“お買い得”です」

若者から支持を得たBNPL

会計

 BNPLは、ネット決済に抵抗がないミレニアム世代やZ世代と呼ばれる若者から広がったという。

「若い世代は、たとえクレジットカードを持っていても利用限度額が気になるし、高い利息のリボ払いに警戒感を持っている。その点、BNPLは、クレジット業界と異なり、支払いが滞っても法外な利息や遅延損害金は原則取らない。今年1月、BNPLを牽引するアファームがナスダックに上場しました。そのアファームの決算書を読むと、消費者側に立っている点が強調されている。クレジット業界のある種の”闇”に対抗し、若者から支持を得たとも言えます

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