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10兆円市場に急成長「後払いサービス」関連株5選。投資のプロも注目

コラム

BNPLに投資家が熱い視線を注ぐ理由

 さらにアファームは8月に北米でのアマゾンとの提携を発表。目下、株価は急騰中だ。マネックス証券チーフ・外国株コンサルタントの岡元兵八郎氏@heihachiro888)は、BNPLに投資家が熱い視線を注いでいるのは「ただ単に便利な決済サービスという理由だけではない」と指摘する。

マネ得

「通常、分割払いの手数料は消費者が負担し、2020年、米国のクレジットカードを利用した分割払いの手数料は約6兆円です。BNPLはお店側が分割手数料を負担。それはお店側にもメリットがあるからです。BNPLを導入したところ、後払いできるならと新規顧客が増えたり、リピーターになったり、購入金額が上がったりというデータが出ている。

 BNPLは売り上げアップにつながる決済サービスなので、ビジネスへのインパクトが大きい。アメリカのEコマース市場は6000億ドル、グローバルでは3.4兆ドル。市場自体が成長中のなか、BNPLの先頭を走るアファームもまだシェアは1%未満です」

注目すべきBNPL関連銘柄

 BNPLは新興企業がしのぎを削る新しい分野のため、未上場企業が多く、投資対象となる銘柄は絞られてくる。

本命はもちろんアファームですが、すでに高値圏内。初心者にはアファームよりも値動きの緩やかなペイパルやスクエアがオススメです。ほかにデジタルクレジットカード発行の技術を持つマルケタも注目したい。取引先はスクエア、アファーム、ドアダッシュ、ウーバーなど、BNPLの取引高が増えれば増えるほど儲かる仕組みを構築しているのは強みです」(もみあげ氏)

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【注目すべきBNPL関連銘柄】
※株価情報は9月30日時点

■ アファーム・ホールディングス(AFRM)
株価:119.13ドル
PER:―― 倍
PBR:12.44倍
時価総額:23107百万ドル

ペイパル共同創業者(いわゆる”ペイパル・マフィア”)のマックス・レヴチンが創業し、2021年1月にナスダックに上場。米国で人気のフィットネスバイク「ペロトン」での後払いで脚光を浴びる。「収益源のひとつは資産担保証券(ABS)。将来は規制の対象になるリスクも」(もみあげ氏)

■ ペイパル・ホールディングス(PYPL)
株価:260.21ドル
PER:72.68倍
PBR:15.23倍
時価総額:305755百万ドル

EC決済が中心。テスラのイーロン・マスクも一時在籍していた。会員数600万人を抱えるペイディを買収し、日本での競争をリード。ペイディはアップル製品、アマゾンでも利用可。「ペイパルの時価総額は33兆円。BNPL関連では最大規模で、初心者も手が出しやすい」(もみあげ氏)

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