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コロナ禍で消滅→再出発した「有名ブランド」5選。セシルマクビー、地球の歩き方etc.

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3:レナウンのブランド「ダーバン」「シンプルライフ」

 かつて「アパレル世界最大手」であったレナウンであるが、バブル期の過大投資が重く圧し掛かり、百貨店不況のなか2010年に中国の繊維企業「山東如意科技集団有限公司」(山東省済寧市)の傘下に

 それにより資本力強化による事業立て直しの動きも見られたものの、新型コロナウイルスにより日本・中国双方の市場が大きな打撃を受けたことにより2020年5月に倒産。その後はコロナ禍が収まらぬなかスポンサー探しが難航し、同年10月に破産を申請、118年の歴史に幕を下ろすこととなった。

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一部が別会社によって復活することとなった「レナウン」のブランド。手前の「シンプルライフ」は復活したものの、奥の「インターメッツォ」はブランド消滅となった

 企業としてのレナウンは「完全消滅」となったものの、レナウンの人気ブランドや一部の工場などは国内の別企業が引き継ぐこととなった。そのうち、最も多くのブランドを引き継いだのが、全国の百貨店やスーパーを中心に紳士服・婦人服ブランドを展開する「小泉」(本社:大阪市)だ

 小泉グループが引き継ぐことになったブランドは、大手百貨店・地方百貨店旗艦店向けカジュアルウェア「シンプルライフ(SIMPLE LIFE)」、地方百貨店・総合スーパー向けカジュアルウェア「エレメントオブシンプルライフ(element of SIMPLE LIFE)」(以上、小泉傘下の「小泉アパレル」運営)、トレンチコートを中心に百貨店で紳士フォーマル・雑貨を販売する「アクアスキュータム(Aquascutum)」、大手百貨店・地方百貨店旗艦店向け向け紳士服「ダーバン(D’URBAN)」、地方百貨店・総合スーパー向け紳士服「スタジオバイダーバン(STUDIO by D’URBAN)」(以上、小泉傘下の「オッジ」運営)。

 老舗アパレルとして知られた「レナウン」であったが、「小泉」の創業は1716年とそれよりもはるかに古い。一方で、レナウンはダーバンに代表されるようなフォーマル紳士服など「小泉がこれまで弱かった分野」にも強みを持つため、今回のブランド継承に至ったものと考えられる。

 それぞれの店舗網はかつてよりも大幅に縮小されることとなったものの、永年親しまれたブランドは、国内アパレル業界の老舗中の老舗の手で蘇ることとなった。

4:ギャルブランドの王様「CECIL McBEE」

 1990年代にギャル系ファッションのカリスマとして君臨した「CECIL McBEE(セシルマクビー)」。少子化やファストファッションの流行もあり2007年をピークに売り上げが減少に転じていたというが、「大都市のファッションビル・駅ビル中心」という店舗展開ゆえにコロナ禍の影響は大きく、2020年11月のSHIBUYA109店の閉店を最後に全ての実店舗を閉店するに至った。

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セシルマクビーの100円コスメ(撮影:Y.Noriko)今後も「ライセンス事業」としてブランド名は残り続ける

 大都市中心部を中心に展開していたセシルマクビー。それゆえコロナ禍の影響も大きかったであろう。セシルはこれまで紹介した3ブランドとは異なったかたちでのブランド存続となった。

 すでに「セシルマクビー」の店舗は全店閉店してしまったが、他社がセシルブランドを使って商品を製造・販売する「ライセンス事業」は継続されており、百貨店やファッションビル等の各売場で他社が製造したセシルブランドのバック、タオル、ソックスなどの販売が行われている。

 なかでも100円ショップ「セリア」では、2020年6月から税込110円でセシルマクビーブランドのコスメが販売されている。ある意味、かつてよりも「身近な存在」となったセシルマクビー。「あの頃のセシルからは想像が付かない」と思ってしまう人も多いであろうが、一度チェックしてみては。

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