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大手アパレル“世界旗艦店”が4年で閉館!コロナで激動の「小売業界2022」を振り返る

ビジネス

 コロナ禍による影響は2022年に入ってもさまざまな分野に及んでいる。もちろんそれは流通業界でも同様だ。一方で、少しずつではあるが「コロナ後」を見越した動きも起き始めており、とくに大都市圏では大型店の出店やリニューアルなど明るい話題もみられるようになっている

家電量販店

※画像はイメージです

 2022年の流通業界における主なトピックを、とくに私たち一般消費者にとって身近な小売企業を中心に、少しずつ振り返ってきた本連載。第2回の今回は2022年1月の後半にスポットを当て、私たち一般消費者にとって身近な国内の小売企業の動きを中心に振り返っていきたい。

【1】所沢に「コスメドンキ」「お菓子ドンキ」出店

【2022年1月末】
所沢に「コスメドンキ」「お菓子ドンキ」出店(1月28日)
「セガ」ゲームセンター運営から撤退(1月28日)
ストライプの世界戦略店舗「hotel koe渋谷」閉館(1月31日)

 コロナ禍でありながら、新業態の開発に積極的なのがディスカウントストア大手「ドン・キホーテ」だ

 1月28日にドンキが出店したのは、西武所沢駅近くにあり2019年に閉店した「イオン所沢店(旧ダイエー所沢店)の跡に2020年に開業したショッピングセンター「トコトコスクエア」1階。このトコトコスクエアに出店したドンキは、一般的なディスカウントストアではなく、化粧品のみを販売する「コスメドンキ」、そしてお菓子のみを販売する「お菓子ドンキ」の2店舗だ

得意分野に特化したことで既存店と差別化

小売業界

コスメドンキ・お菓子ドンキ所沢トコトコスクエアの店内(ニュースリリースより)

「ドンキ2店舗」といえどもそれぞれの広さはコンビニほどで、合わせた店舗面積は527平米。そのうち「コスメドンキ」では、ドンキで若者世代に人気を集める最新・流行のコスメ、カラコン、香水、美容家電などを、また「お菓子ドンキ」では、あえて定番アイテムを扱わずにドンキらしい「輸入菓子」「駄菓子」を中心に品揃えしたという。

 さて、「総合スーパーの跡に出店するなら普通のドンキでいいだろう」と思う人もいるかも知れない。しかし、実はこのトコトコスクエアにはすでに核店舗として横浜に本社を置くディスカウントスーパー「オーケー」、そして福岡に本社を置くディスカウントスーパー「ミスターマックス」の2店舗が出店している。

 今回ドンキが展開する「コスメ」「お菓子」は、どちらもドンキが「オリジナル商品」や「輸入商品」の充実により他社との差別化に成功している分野であり、得意分野に特化した新業態で既存の核店舗と競合することない店舗展開をおこなった、という訳だ

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