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大手アパレル“世界旗艦店”が4年で閉館!コロナで激動の「小売業界2022」を振り返る

ビジネス

シンガポールに焼き芋専門店を出店

小売業界

かつてはダイエー→イオンだったトコトコスクエア(イオン閉店直前)。今は「オーケー」「ミスターマックス」「ドンキ」というディスカウント店3社が同じ建物に入居する珍しい業態に

 コロナ禍のなか、ドンキはこうした業態特化型店舗を増やしつつあり、2021年5月には東京駅に直結する八重洲地下街にも「お酒ドンキ」「お菓子ドンキ」の2店を出店。さらに、日本の焼き芋が人気を集めるシンガポールでは、ドンキ店内で提供されている焼き芋と同様の商品が食べられる焼き芋専門店「ドンドンドンキ スイートポテトファクトリー」の展開もおこなっている。

 今後もトコトコスクエアのような既に核店舗が出店している複合商業施設や、八重洲地下街のように大きな面積が取れない地下街・商店街などにも、ドンキの強みを生かすかたちでの「業態特化型ドンキ」が増えていくことになりそうだ。

【2】「セガ」ゲームセンター運営から撤退

小売業界

「SEGA」から「GiGO」に生まれ変わった店舗(東京都千代田区)。写真の「GiGO秋葉原4号館」は2022年9月に閉店した

 アミューズメント大手「SEGAグループ」のゲームセンター運営事業撤退は、ゲーセン好きにとって大きな出来事だったであろう。

 セガの事業を引き継ぐのは、全国でアミューズメント事業を展開する「GENDA」(東京都港区)。GENDAは「ミダスエンターテイメント」として2018年に設立。2020年9月に社名を「GENDA」に変更した。2020年12月には、コロナ禍で経営が悪化していた「セガエンタテインメント」の株式の85.1%を取得し、傘下に収めていたほか、2021年4月にはラウンドワンとの合弁でナムコUSAの事業を買収している。

 なお、セガは2017年にジョイポリス事業を中国企業に売却したほか、一部旗艦店も含めた閉店を進めるなど、コロナ禍前よりゲームセンター運営事業の整理縮小を進めていた。ゲームセンターはショッピングセンターや商業ビル等でも集客装置の1つとして、またフロアを埋める大型テナントとしても定番であり、小売業界にとってみても頭が痛い問題であろう

 今回の買収により、旧セガ エンタテインメントの社名は「GENDA GiGO Entertainment(GGE)」となっており、同年春には旗艦店の店名を、かつてセガの業態の1つであった屋号「GiGO」に変更している。

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