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Google出身と詐称疑惑・竹花氏の有料サロン、元会員が実態を明かす「全額返して」

ビジネス

 自称「Google出身」のビジネス系YouTuber、竹花貴騎氏。その経歴は実に華やかに見える。ハワイ大学を卒業後、大手IT企業Google、リクルートなどを経て2017年、25歳という若さで、LIMグループを設立、代表に就任ーーと本人は公表してきた。

竹花

画像は竹花貴騎氏(写真右)のFacebookより。自民党石破茂氏とも動画で共演している

 LIMグループは、SNS分析およびSNSマーケティングの会社で、公式サイトではクライアントとしてライザップやソフトバンク、東芝などの大手企業のロゴが掲載されていた(現在は削除)。
 また、同時期にスタートしたYouTubeチャンネルは登録者数が35万人を超え、経営オンラインサロン「MUPビジネスカレッジ」も数万人が参加。竹花氏は「資産100億円」を豪語している。

ビジネス系YouTuberに経歴詐称疑惑

 しかし、2020年10月ごろから、竹花氏の経歴詐称、会社の実績が存在しないなどの疑惑がネットで取りざたされるようになる。複数のネットメディアや、田端信太郎氏(田端大学塾長)、三崎優太(青汁王子)、西村ひろゆき氏といったインフルエンサーたちがその流れに参加し、炎上に発展。

 結局、竹花氏は「元Google社員ではなく、業務委託として勤務だった」と告白。また、ウェブサイト「J-CASTニュース」(2020/11/11)の取材では、東芝やソフトバンクなどがLIMグループとの取引や契約の事実を否定した。また、かつて動画で共演した石破茂氏は、広告塔扱いに「大変遺憾」と述べている。

 また、三崎氏などによる画像検証で、LIM海外事務所の写真は合成、海外豪邸の写真は実は貸し別荘、海外支援の写真は他団体のもの…などの詐称が指摘された。

 10月末に、竹花氏は自身のYouTubeチャンネルを更新。一連の騒動に対して釈明し、「コンプライアンス意識も、もっと持つべきだった」と反省の意を示した(現在動画削除)。また、オンラインサロンのメンバーに対しては、「1か月の会員費」を返金する意思を伝えた。

元サロンメンバー「1ケ月分でなく全額返してくれ」

 実際、オンラインサロンではどのような運営が行われていたのか。「bizSPA!フレッシュ」では「MUPビジネスカレッジ」の元会員だという複数の人物を取材。竹花氏に対する不満や、その後の返金状況について話を聞いた。

 最初に話を聞いたのは、2020年3月から10月までサロンに加入していた男性Kさん(30歳)。ちなみに竹花氏のオンラインサロンは月額8980円。これまでKさんはサロンに計7万1840円を支払ったことになる。

「そもそも私の入会の動機は元Googleというのが一番だったから、それが違うなら、話が違ってくる。返金対応も、1か月分ではなく、全額にするべきだと考えています。今は、その見直しについて問い合わせている途中です。しかし、何度返金申請をしても返ってきたのは画一的なメールで、返金は1か月分しか受け入れられないというものでした」

竹花

返金についてLIMグループの回答。個別に精査したとあるが(画像は元会員より提供、以下同じ)

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