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アーティスト兼業農家の34歳が語った「実家の農業を継ぐ」決心をした理由

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 さまざまな分野で働く女性に密着したドキュメンタリー番組『セブンルール』(フジテレビ)。11月27日放送の回では美大を卒業後、秋田県にある実家の農園を継いだ齋藤瑠璃子さん(34歳)の働きぶりが紹介されました。

父の体調を崩したことをきっかけに跡継ぎを決意

 番組でまず紹介されたのは、齋藤さんの故郷、秋田県の内陸にある仙北市西木町。公共交通機関は数時間に一本のローカル線というのどかな田舎町です。そこにある齋藤農園は、西明寺栗を始め、ネギやコメなど15品目40種類の作物を生産しているこの地区を代表する農園です。そこの3代目として齋藤さんは日々汗を流して働いています。

 しかし、当初は実家の家業を継ごうと考えていたわけではなく、高校を卒業後、多摩美術大学の油絵科に進学し、東京でアーティストを目指していました。美大卒業後は、東京で一度就職しましたが、父が体調を崩したことをきっかけに、27歳の時に地元へ戻る決心をします。

 彼女がUターンしてから半年後に、不運なことに事故で父が亡くなってしまったそうです。番組の中で「びっくりして、そのときの記憶がほとんどない」と語る彼女。

 現在は、アーティストとして活動する傍ら、母や手伝ってくれる近所の人たちとともに農園を切り盛りしています。また、農協出荷に頼らない新しい販路の開拓にも取り組んでおり、大手企業の定期通販や業務用卸、契約栽培、ネット通販など独自の販路を開拓しています。

 さらに、地元の若手農家と声を掛け合って、直売会の運営に携わるなど、地元の農業を盛り上げることにも精力的に取り組んでいます。

衰退する「一次産業」の現在

 農業を含む第一次産業は、1950年代以前は盛んな産業でしたが、経済成長に伴い、製造業や自動車工業などの第二次産業に取って代わったというのは、社会や地理の授業で習ったことだと思います。

 そして、現在も農業・林業の担い手は、年々減少を続けています。総務省統計局の「平成27年国勢調査就業状態等基本集計」によると、15歳以上の就業者の割合をみると、2000年(平成12年の)時点で全体で4.7%の就業者がいた「農業・林業」ですが、2015年(平成27年)になると3.5%まで落ち込んでいます。

 代わりに台頭してきたのが、「医療・福祉」で、2000年(平成12年)には全体の6.8%だった就業者は、2015年(平成27年)になると11.9%まで増加しています。これは、産業大分類別では最も割合が拡大している分野です。

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