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“R-1王者”三浦マイルドが語る「マイルド軍団」と「お笑いに救われた」過去

暮らし

 芸人界には、いくつもの「軍団」が存在する。たけし軍団、竜兵会、松本軍団、今田軍団、軍団山本、等々……。数え上げればキリがないが、ミキや霜降り明星、オズワルドといった若手実力派芸人がこぞって所属している軍団が、三浦マイルド@miuramildinfo)率いる「マイルド軍団」だ。

三浦マイルド

三浦マイルドさん

 その「マイルド軍団」は、今年2月、コウメ太夫の「コウメ軍団」と“交流戦”と称したコラボライブを開催し、盛況を博した。三浦がR-1チャンピオンでありながら、昨年番組企画でコウメ太夫とM-1グランプリに出場して以来の交流を続けていることは、前回のインタビューでも触れた。後輩たちを大切にし、交流を欠かさない背景には、三浦がお笑いに救われたという過去、そして笑い飯・哲夫の存在があった。

実力派「マイルド軍団」結成の背景

――「コウメ軍団」とは、どのような経緯で絡むことに?

三浦マイルド(以下、三浦):コウメさんはあまり自分を見せない“人見知り”タイプ。それでもM-1に出ることになって、2人でネタ作りをしたりしているうちに、だんだん仲良くなりました。コウメさんって一見すごい変人なんですけど、思いやりがあって、素敵な人なんです。目が離せない魅力がありますね。

 なので、僕はコウメさんとのお付き合いは、番組企画終了後も続けていけたらなと思っていたんです。それでM-1の後飲みに行った時、「コウメ軍団」というものがあることを聞いて。でも、一回も全員で集まったことがないし、誰がいるかもはっきりわからないという(笑)。地下組織みたいやな、面白いなと思って、コウメ軍団とマイルド軍団でライブをやりませんかと提案した、というのがコラボライブ開催の経緯です。

――芸人界に軍団はたくさんありますが、「マイルド軍団」を結成したのは、いつですか。

三浦:後輩を集めてライブをやり出したのが、2006、7年頃ですかねえ。2年後輩(NSC25期)が、“当たり年”と言われていたんです。プラス・マイナス、銀シャリ、ジャルジャルとかがいる期で。

 当時、大阪吉本芸人の登竜門だったのが劇場「baseよしもと」。そこはお客さんの大半が女子高生で、投票制のランキングシステムなので、アイドル的要素がないとなかなかピラミッドの上にいきにくい場所だったんですね。もちろん、上にいくのは人気だけでなくちゃんと力もある芸人たちだったんですが、そういう“エリート集団”からこぼれちゃっているなかにも面白い芸人がいっぱいいたんです。

 そこで、インディーズで大きいムーブメントを作ってやろうと思って、仲間を集めて、500円くらいでライブをやるようになりました。利益は全然出ないんですけど、たくさんお客さんに来てもらえたのは嬉しかったですね。

幼少期に「お笑いに救われた」過去

三浦マイルド

――ミキの2人が、以前バラエティ番組『マルコポロリ!』(カンテレ)で、三浦さんへの敬愛と感謝の思いを語っていました。曰く、「いちばん最初に面白いと言ってくれた恩がある」、「いろんな人のネタを見てくれているし、絶対ダメなことは言わない」と。

三浦:僕、お笑いにすごく救われた人間なんです。子供の頃、家庭環境がすさんでいたんですが、お笑いを見ている時だけは楽しくて、救われて……。

 今、吉本興業に所属させてもらって、芸人やってるけど、お笑いに恩返しできてるのかなって思う時がすごくあるんです。好きなことをやっているだけで、僕のお笑いで誰かを救えているっていう実感はそんなにない。でも後輩の面倒を見たり、育てたりすることで、会社やお笑いへの貢献につなげられたらという思いがあります。

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