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光宗薫、活動休止からボールペン画家に「万年床で1日15時間描いた」

暮らし

 AKB48の活動を経て、女優としても活躍するなど多忙な芸能活動を送る光宗薫さん(27)。2011年ごろから独学で細密なボールペン画を描き始め、昆虫や空想世界の生物など、独創性に富む世界観をモチーフにした作品を次々発表。2013年には個展「スーパー劣等生」、さらに2019年は「ガズラー」を開催し、その圧倒的な才能が高く評価される。

光宗薫

光宗薫さん

 そんな光宗さんが2年ぶり3度目の個展となる「メロンタ・タウタ」を、東京の銀座にあるヴァニラ画廊で開催中ということで、独特なエネルギー渦巻く同展の見どころ、華々しく活躍した芸能活動時代に秘めていた壮絶な苦労話のこと。さらに、ハードな創作活動を支える独自の環境作りを光宗さん本人に語ってもらった。

当時の記憶がないほどのスピード感

――人気グループAKB48のスーパー研究生として、鳴り物入りの芸能界デビューでした。

光宗薫(以下、光宗):もともとは「神戸コレクション」というファッションショーのモデルオーディションをきっかけに活動を始めました。AKB48の第13期メンバーオーディションには「おもしろそうだから受けてみよう」と思ってチャレンジしました。

――不思議な縁ですね。

光宗:無事、オーディションに合格はしましたが、当時グループ自体が過密スケジュールだったということもありますが、自分で自分を追い込んでいたこともあって個人的にハードな日々でした。加入前から精神的に不調が続いていたこともあって、グループには実質10か月ほどしか在籍していませんでした。忙しくしていたので当時の記憶はほとんどありません。それくらいスピード感がとんでもなかったです。

拒食と過食を繰り返す日々

光宗薫

――それは大変でしたね。アイドル活動の休止後、どういった状況に?

光宗:私、自分自身があまり好きではありません。自己嫌悪が行き過ぎて怒りすら感じることもあります。17歳の時に摂食障害になってからは、拒食と過食、過食嘔吐を何度も繰り返していました。コントロールの効かない食欲をなんとか抑えたくて、ある時、自分の好きな食べ物を長い時間眺めるために絵に描いたんです。

 すると、だんだん食べ物がただの物体に見えたというか。あれほどコントロールの難しかった食欲を克服できたかのような気がしました。その時は少し心が穏やかになれたのを覚えています。

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