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2019「ブラック企業大賞」ノミネートを発表。セブンイレブン、三菱電機など9社

ビジネス

 2019年もパワハラやセクハラ、残業代未払いなど、日本の労働環境は悪化の一途を示すようなニュースが連日報道されている。そんななか12月13日に、「第8回 ブラック企業大賞2019」のノミネート企業が実行委員会より発表された。

ブラック企業

「ブラック企業大賞」記者会見場

「ブラック企業」の選考にあたっては、①労働法やその他の法令に抵触、またはその可能性のあるグレーゾーンな条件での労働を従業員に強いている企業、②パワーハラスメントなどの暴力的強制を常套手段として従業員に強いる体質を持つ企業や法人などという点を定義としている。

ブラック企業大賞ノミネートの9社

 今回、「ブラック企業大賞2019」にノミネートされたのは以下の9社。

・KDDI株式会社
・株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
・株式会社電通
・株式会社ロピア
・長崎市
・トヨタ自動車株式会社
・三菱電機株式会社(メルコセミコンダクタエンジニアリング株式会社)
・吉本興業株式会社
・楽天株式会社

 このノミネートされた9社について、実行委員を務める弁護士・佐々木亮氏は「毎年、過労自死や重労働によって精神疾患になるような問題は、通年とまったく変わりがない。結果として有名企業が多いことも、選考している我々としては空しい気持ちです」と話した。

 また、労働運動活動家の河添誠氏は、過去にも「ブラック企業大賞」を受賞しているセブンイレブン、電通、三菱電機が今年も選ばれていることについては「日本を代表するような大企業で異常なことが起きている」と語気を強め、「何度も過労やイジメのなかで人が死んでいたり、残業代の未払いを労基署に指摘されながら直しもしない。そんなことをやっている企業を告発するのは当たり前です」と話した。

 これにはアジア太平洋資料センター共同代表の内田聖子氏も「ノミネートされた企業以外にも、事務所にはブラック企業に関しての意見や告発する声が増え続けている。まずは社会的影響力と社会的責任において、大企業から先に襟を正していただきたいという思いがあります」と訴えた。

 では、過去にブラック企業の大賞に選ばれながら、今年もノミネートされた3社について具体的な事例や理由をもう少し掘り下げてみたい。

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