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「やりたい仕事ができない」新入社員の悩みを解決するには?

学び

 異動・就職・一人暮らし・引っ越し・転職など環境が新しくなる新年度の4月がはじまって1か月。新しい環境に慣れてきたところで、仕事の悩みや課題を抱えこんでいませんか。

就活

※画像はイメージです

 わたしの知り合いのHさんは、職場の人間関係になじめなくて悩んでいました。上司はいつも忙しそうで機嫌が悪く、理不尽なことで怒るので報告しづらい。自分のやり方を一方的に押しつけてくる先輩にも、なんとなく質問しづらい。結果的に、わからないことを抱え込んでしまい、仕事もうまくいかない。

 同じくIさんは、やりたいことがわからなくて悩んでいました。なんとなく今の会社に就職してみたものの、「自分が何をしたいのか、何に向いているのか」が一向に見えてこないのです。この先いったいどうしたらいいのかわからなくて、不安を抱えていたのです。

 さらにTさんは「自分のやりたい仕事ができない」と悩んでいました。雑用や単純作業ばかり任されて、給料も安く、将来も不安。「このままこの仕事を続けていていいのだろうか」と、考えはじめると仕事にも集中できません。

「何をしていいかわからない」を抱え込んでいる

 こうした悩みを抱え込んでしまったときは、誰かに相談するなり、なにか解決策を試してみるなり、何かしら対策をとったほうがいいわけですが、「明日からにしよう、来週から、来月から」と、ついつい行動を先延ばしにしてしまい、悩みを抱え込んでしまう。

 どれほど小さくとも一歩を踏み出し、行動をすれば、物事は着実に進みます。また、すぐに行動すればするほど、PDCAサイクルを最速で回すことにもつながり、より良い結果を生み出すこともできます。

 たしかにその通りだとは思うけれど、実際のところ、何から始めたらいいのかわからないし、そもそもやる気にならない……。わたしは、目標実現の専門家として、これまで1万人以上の方の悩みや課題を解決するお手伝いをしてきました。今回は、こういった悩みを解決するヒントをお伝えしたいと思います。

「行動しない理由」は無数にある

失敗 ビジネス

 人が「行動しない(できない)理由」を探すのは、とても簡単です。たとえば「時間がない」「自信がない」「過去に成功事例がない」と、できない理由を思い浮かべてしまう。あるいは、「自分だけが頑張ってもどうせ無駄」「今さら改善しても、もう手遅れ」と諦めてしまい、行動しないこともあるでしょう。

 行動しない理由・行動できない理由は、人それぞれ無数に挙げることができます。では、いったいどうすれば、重要なことを先延ばしせずに行動できるようになるのでしょうか? ポイントは「原因」と「目的」です。

「過去の原因は『解説』になっても、『解決』にはならないだろう」と、アルフレッド・アドラーは言いました。アドラーは、ユングやフロイトに並ぶ「心理学界の3大巨頭」の一人です。アドラー的アプローチでは「なぜダメなのか?」「どこがダメなのか?」という過去の原因追求ではなく、「本当はどうしたい?」「どうすればうまくいくのか?」という未来や目的を考えて実行していきます。

 行動しない理由(原因)は無数にあります。一方で、原因の違いに関係なく、行動できるようになるための方法はたった1つです。それは、原因ではなく、目的にフォーカスすること。もし、あなたが真剣に悩んでいるにもかかわらず、問題が解決できないのなら、アドラーの目的論的アプローチを試してみると解決の糸口が見つかるはずです。

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