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少しでも誰かの気が楽になってほしい

――もともとは同人で活動していたそうですが、「BL」から「ジェンダー・LGBTQ」をテーマにした作品を発表するに至った経緯を教えてください。

練馬ジム:SNSでLGBTQが話題になるたびに、知らないといけないことが出てきたり、「こんなことも知らないなんて」といった、ちょっと責められている気持ちになってしまっていたのですが、ふとLGBTQを批判している人より(いい意味で)気にしてない人のほうが実は多いんじゃないのかと思ったからです。

 でも気にしてない人たちは批判する人たちほど主張できる強い主観を持ってるわけじゃないのでSNSなどで意思表明がしにくいだけで……ならそっちの「なんでもないことでいいと思う」を描いてみたいなと思ったからです。

 こう思った経緯としては、私たちは先ほども言った通り一緒に暮らしているのですが、一時期職場も同じパン屋さんでアルバイトをしていたことがあります。

パン屋のアルバイトで感じた驚き

おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!

『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』©Zim Nerima/LINE Digital Frontier

練馬ジム:そこの職場は結婚している女性が多く、“いい歳した女2人が結婚もしないで一緒に暮らしている”ことに余計な詮索や否定的なことを言われるのではと身構えていたのですが、その職場の誰一人否定的なことも、結婚を奨める人もいなく、むしろ「一緒に住んでいてそんなに気が合うんだったら、結婚なんかしないでずっと一緒にいたほうが良い」と言われました。

 そこで先ほどのことを思うようになったんです。声が大きい人たちは確かに目立つけど、気にしてない人たちのほうが実は多いかもしれないってことを伝えてみたいなと思ってます。何かが決定的に変わるわけじゃないかもですが、少しでも誰かの気が楽になってほしいです。

――「価値観アップデート・コメディ」とありますが、作品を書く前に勉強したことや参考にした本やサイトがあれば教えてください。

練馬ジム:特に参考にしたという媒体があるわけではないのですが、SNSでLGBTQに触れた話題のツイートや記事は何でも読むようにしました。そしてその読んだものをなるべく作画担当と共有し、どう思ったか、どうしたらいいと思うか、どうしたいかなどは議論しました。

 そして担当編集さんがコミュニケーションをよくとってくださる方なので、担当さんともよく共有させてもらっていました。3人とも考え方が割と違っていたのでとても参考になりました。

<取材・文/シルバー井荻>

おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!

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