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不満を伝えたら逆ギレされた…なぜケンカは起きるか?“思考のメカニズム”をプロに聞く

暮らし

 恋人や仕事の同僚、上司、クライアントなどなどあらゆる人間関係で、「いきなり怒られて、何が何だかわからず腹が立った」とか、「不満を伝えたら逆ギレされた」ということはないだろうか。

 筆者はライターであり、自分の会社の代表だが、まさに先日、そんな体験をした。仕事相手からものすごく攻撃されたのだ。筆者に至らないところがあり、どうやら相手を怒らせてしまったようだ。

口論

※画像はイメージです(以下同じ)

 しかしその時は自分のミスに気づかず、いきなり仕事全般について「あんなことも、こんなこともあった」と非難されたので、なにを怒られているのかサッパリわからなかった。その上、筆者周辺への批判も含まれていたため腹が立ち、言われたことにひとつずつ反論したのだ。大ゲンカだ。

なぜケンカになってしまったのか?

 これはどうにかして防げたケンカだったのだろうか。20年以上人材育成に関わっているキャリアコンサルタントで産業カウンセラーの佐久間寿美江さんに聞いてみた。

 問題を整理してみよう。

①Aがミスをする
②Bが腹を立て、それをAに伝える
③Bに言われたことでAが腹を立てる

 ということでケンカが進んだわけだが、どこかの時点でケンカにならずに済んだのだろうか。

なぜ人は怒り出すのか?

佐久間寿美江

佐久間寿美江さん。キャリアコンサルタント、産業カウンセラー

佐久間寿美江(以下、佐久間):①のミスに関しては、人間関係の話ではないのでここでは割愛します。人は誰でも完璧ではないので、相手を不愉快にさせてしまうことはあるでしょう。問題はその後です。まずは②に関して考えてみましょう。人は自分の気持ちやプライドが傷つけられたとき、自分の感情をぶつけて相手を攻撃してしまいがちです。でもそれでは相手には真意が伝わりません。

――はい、なぜ怒られているのかまるでわかりませんでした。

佐久間:自分の不満を、なぜ伝えたいのでしょうか。自分が傷ついたこと、不快だったことを理解してほしいからです。それなのにトゲのあるボールを剛速球で投げても、相手は受け取れません。相手が取れる柔らかいボールを、優しく投げる必要があります。そのための大人の言い回しは2つ。「クッション言葉」と「アイメッセージ」です。

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