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不満を伝えたら逆ギレされた…なぜケンカは起きるか?“思考のメカニズム”をプロに聞く

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「攻撃」と「放棄」、「情報収集」と「情報提供」

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佐久間:人は、傷ついたり不愉快だったときに相手を「攻撃」してしまいがちです。そして攻撃されたほうは「情報提供(反論・言い訳)」してしまいがちなんです。でもしなければいけないのは「情報収集(傾聴)」です。自分の気持ちを理解してほしいから攻撃してくるのですから、必要なのはそのために「話を聞くよ」という姿勢を見せることです。相手は理解されたと思うと落ち着きます。

「対応が至らず申し訳ありません、よろしければどこが問題だったか教えていただけませんか?」
「何か不手際がございましたでしょうか?」

 などと、相手の怒りと希望を明確にするための質問「情報収集」をしましょう。

ご飯を作って帰りを待っていたケースを例に

――私は相手の攻撃に反論してしまったので、情報提供をしてしまったのですね。

佐久間:そうです。そうすると相手は「この人とは話にならない」と「放棄」のモードになります。そうなったときに人は「情報収集」してしまいがちですが、これも間違いです。このとき必要なのは「情報提供」です。怒らせた側は、相手が今どちらのモードにいるのかを見極めなければいけません。

 身近なところで例えてみましょう。Cさんがご飯を作ってパートナーのDさんの帰りを待っていたとしますね。

C「おかえりなさい。今日はあなたの好きなハンバーグよ、早く食べましょ」
D「あ〜、食べて来ちゃった」
C「え〜、食べてくるなら連絡してって何度も言ってるじゃない」(攻撃)
D「そんなこと言っても仕事中にいちいち連絡なんかできないだろう」(情報提供)
C「何度言ってもわからないのね、もういいわ、離婚しましょう」(放棄)
D「一体俺はどうすればいいんだよ!」(情報収集)
C「知らないわよそんなこと!」

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