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携帯が鳴りっぱなし…「ゆるキャラ1位」獲得のすごい効果を当事者が語る

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優勝した瞬間から携帯電話は鳴りっぱなし

しんじょう君

しんじょう君

 そして、優勝した瞬間から私の携帯電話は鳴りっぱなしでした。

「しんじょう君が勝った瞬間、みんなで抱き合って喜びました! これこそがしんじょう君だと思います!」。ほかのイベントに出演していたキャラクター仲間がくれたメッセージを見て、しんじょう君が勝って喜ばれる存在に成長できたことをとても嬉しく感じました。ネット中継で見ていた市役所の仲間たちも、我がことのように喜んでくれました。

「でも、コンロの火、消してきたっけ?」

 今頃自宅が火事になっているんじゃないかと心配でなりませんでした。いいことがあると、どこかで大きな失敗が待っているはずと不安になるんですよね。これ、なんていう病気ですか?

グランプリ1位のすごい効果

 グランプリで1位になると、いろいろとすごいことが起きました。ツイッターのフォロワー数は一気に1200人増えて、須崎市の人口を超える3万人超に。高知県の尾﨑県知事(※当時)から『キャラクター観光特使』に任命され、さらに、しんじょう君が超ファンの超歌手・大森靖子さんと共演を果たすことができました。

 毎年しんじょう君宛に届いていた年賀状は、およそ5倍となる5000通になり、返信を書き終えるのに3か月くらいかかりました。毎年恒例のお祭り『ご当地キャラまつりIN須崎』では来場者がのべ10万人に迫り、しんじょう君の関連グッズもトータル約6億円を記録。経済効果と人気はゆるキャラの中でもトップクラスに成長したと自負しております。

 メディア露出も圧倒的に増えました。『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ)、『日本テッパン遺産』(テレビ朝日)に取り上げてもらい、CMにも出演。新聞やネットニュースからの取材も相次ぎ、高知県でその年一番活躍した人や団体に贈られる『第32回龍馬賞』にしんじょう君&元気創造課が選ばれるなど、すごい騒ぎになったのです。

 須崎市に貢献できたわけですが、仕事で全国を飛び回っていたため、奥さんが家を出て行ってしまいました……無念。その後、しんじょう君は海外出張も増え、フランス、台湾、アメリカ、イギリス、タイ……と、活躍の場は海外に広がっていきました。

日本一バズる公務員

日本一バズる公務員

彼はいったい何をしたのか――。地域活性化の秘訣だけでなく、モノやサービスをバズらせる仕組み、公務員という枠組みにとらわらず、人生を楽しく、自分のやりたいことを仕事にする方法のヒントが彼の生き方から得られる

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