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「まず~い、もう一杯!」キューサイ新社長が「目指したい」ヘルスケア分野のアマゾン

ビジネス

シニア層だけでなく、若年層にもよりそう

キューサイ

佐伯澄氏。2022年1月よりキューサイの取締役を務めていた

佐伯:それをクリアする1つの解として、キューサイが新たな切り口として掲げるのが、ココロもカラダも健康で前向きに年齢を重ねていく「ウェルエイジング」です。加齢に抗うアンチエイジングとは異なり、何歳になっても人生初のことに取り組めるサポートと置き換えることもできます。

 この「人生初をいつまでも」という考え方をもとに、シニア層だけでなく、若年層の新たなお客さまにも寄り添っていきたい。その導線となるブランディング作りが、私に課せられたチャレンジだと考えています。

ケールの本当の良さを出せるのはキューサイだけ

キューサイ

「ザ・ケール 冷凍タイプ」は2022年9月で40周年。パッケージやブランド名は時代とともに変化

――具体的に、どのようなブランディング戦略を打ち出すつもりですか?

佐伯:青汁への「原点回帰」です。普通であれば、青汁という過去の成功体験から脱却して、新たな飲料カテゴリーを作りに行こうとするかもしれません。しかし、ケールほど栄養価が高く、色彩が鮮やかで、香りまで良い素材はなかなかありません。

 しかも、ケールの本当の良さを出せるのは、おそらく世の中でキューサイだけだと感じています。だったら逆張りして、思い切り原点に帰ってみようという戦略です。

 それと共に、ウェルエイジングを切り口にした商品開発、従来のテレビ通販以外にデジタルや先端技術を活用した新たな販売チャネル作りも必要です。すでに私たちには、テレビ通販を通じて積み重ねてきた強力な顧客基盤とノウハウがあります。その顧客情報を一元化したCRM(顧客関係管理)やデータベースを活用し、デジタルでの新たな寄り添い方もできるはずです。

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