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レーザー脱毛で火傷の跡が…「メンズ美容ブーム」の裏で悪質業者の実態

暮らし

 ヒゲや眉毛といった顔まわりだけでなく、すね毛や下半身まで、近年の男性の美意識の高まりはとどまるところを知らない。女性だけでなく、男性にとっても、「美容」は令和時代の新たなスタンダードとなった

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※画像はイメージです(以下同じ)

 一方で、美容医療をめぐってはさまざまなトラブルが発生している。国民生活センターの2021年8月の発表によれば「レーザー脱毛」「豊胸」「脂肪吸引」「包茎手術」といった医師が行う美容医療施術において、毎年2000件以上の相談が寄せられた。昨年末にSNSを中心にクリニックで偽物脱毛機が導入されていることが話題になったのも記憶に新しい。

見せかけの安さをうたった脱毛広告も

 医療脱毛に関しても、国民生活センターのHPには以下のようなトラブルが紹介されている

<VIOの医療脱毛についてカウンセリングを受けるだけのつもりが、契約してしまった。クーリング・オフしたい>
<医療レーザー脱毛で襟足に火傷の跡が残り腫れて皮膚から膿が出た。クリニックに治療費などを請求できるか>(ともに国民生活センターHPより)

 念のため読者に説明すると、「VIO」とはVライン(ビキニライン)、Iライン(陰部の両側)、Oライン(肛門付近)の総称だ。消費者問題に詳しい日本女子大学の細川幸一教授はこう語る。

「脱毛などの美容医療広告では安い料金をうたっているが、実際の施術では、高額な施術や追加オプションを勧められ、契約してしまったといったトラブルも報告されています。なかには施術の途中に、追加オプションの合意を取らせるケースもあります。不安な気持ちに付け込んで契約を急がせ、即日施術を勧められるような医院は避けたほうがよいでしょう」

資格を持たないカウンセラーが脱毛行為を

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 医師が施術を行うため、脱毛サロンよりも安全・安心と思われている「医療脱毛」の現場でも気は抜けない状況がある。なかには医師や看護師などの公的資格を所有しない「カウンセラー」と称するスタッフが診療や施術をして、トラブルに発展するケースもある。

医師の資格を持たない『カウンセラー』などが、診断や治療方針を決めることはできません。国民生活センターの相談事例では、カウンセラーが医療行為を行っていると思われるケースも報告されています。これは医師法で禁止されています」(細川氏)

 カウンセラーだけでなく、医療従事者である看護師が施術をし、トラブルが起きてしまうこともあるそうだ。都内に勤務する美容皮膚科医はこう語る。

「医療脱毛は簡単な施術のようにも思われますが、火傷などのリスクがゼロというわけではありません。そのリスクをできるだけ回避するためには、レーザー脱毛の正しい知識と確かな技術の習得が必須です。さらにその上で、患者ひとりひとりの毛質・肌質をみてレーザー出力を調整することが求められます。医師であっても充分な指導と教育を受けた技術が求められるのです」

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