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渡辺徹、安心するナレーションの裏側とは「仕事はクリエイティブ」

ルーツは親父。幼稚園の俺を抱き上げて

渡辺徹

 どんな相手でも、対等な目線を心がける。だからこそ、渡辺さんの言葉は受け取る側に響くのだろう。

「そう言われてみれば、俺が小さい時に、おふくろは“諭す”ように怒ったんですね。子供向けの『そういうのだめでちょ』みたいな言葉づかいで。でも親父は『てめぇ、それは男としてどうなんだ』とか、幼稚園の俺に『男として義理が立たない』とかいうふうに怒ってた。

 当時、言葉の意味はわからないけど、すごく怒られていることはよくわかった。親父の言葉の方が、心に沁みたわけです。それこそ親父は、子供を抱き上げて、自分の目線にして話す人だった。『お前、こうだろ』って。

 そうするとね、子供心にも対等に扱われていることがわかった。親父の生き様というか、人としての考え方っていうものを知らしめられた。それが正しいか正しくないかは、別として。

 ゲーム番組をやった時に、それが思い起こされてね。だから子供って、ボキャブラリーとか知識は少ないけど、感性は大人以上だし、ピュアだからすぐ見破るんですね。感性を舐めちゃうとダメだっていうことは、知らずしらずのうちに親父から教わっていたんだね」

<取材・文/吉河未布 撮影/内海裕之>

【渡辺徹】
茨城県出身。1980年に文学座研究所に入所。1985年、座員となる。1981年、テレビドラマ『太陽にほえろ!』でデビュー。1982年に「彼(ライバル)」で歌手デビュー。第2弾シングル「約束」はベストテン番組の第1位に躍り出る大ヒット。現在も文学座に所属し、舞台を中心に活躍しながらドラマ、映画、バラエティ、司会、ナレーション、さらに淑徳大学客員教授(2014年4月~2018年3月)、城西国際大学特任教授(2018年4月~)として教鞭をとる

編集者・ライター。ネットの海の端っこに生きています。気になったものは根掘り葉掘り

【公演情報】
アリージャンス~忠誠~
【東京公演】2021年3月12日(金)~28日(日)
会場:東京国際フォーラム ホールC
【名古屋公演】2021年4月17日(土)~18日(日)
会場:愛知県芸術劇場大ホール
【大阪公演】2021年4月23日(金)~25日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール

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