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『ベルばら』『ゴルゴ』が異色コラボ。“全喫煙者必見”の動画が生まれたワケ

ビジネス

なぜ『ベルばら』『ゴルゴ』になったのか?

マリー

JT「答えて!マリーさん」篇より

 まず、喫煙者にマナーを守ってもらうためのメッセージを届けるキャラクターとしてフラグが立ったのは、スモーカーイメージの強いゴルゴさんだった。代理店担当者のカゼプロ磐井 寛氏は次のように語る。

「スモーカーに共感してもらうためには、“To YOU(あなたたち)”ではなく、“To WE(私たち)”として力強く訴えかけることが必要だと考えました。そこでスモーカーで、言葉に重みがあるキャラクターとしてゴルゴさんが思い当たりました」

 世界中のあらゆる場所で超人的な活躍をみせるスナイパー・ゴルゴ。口数は少ないが、義理堅く、約束したことは守る。初め、ゴルゴさんの名前が代理店から挙がった時、JT担当者は「すぐにピンときました。ゴルゴさんに言われたら仕方がないなっていう説得力がありました」と、満場一致の即決だったことを明かす

 また、非喫煙者側のキャラクターとしては、「ゴルゴさんのハードボイルドさとの対極の方として、少女漫画の世界観と貴族の優雅さをまとったマリーさんに是非にお願いしたいと考えました」(磐井氏)とのこと。JT側は「上品さ、美しさ、そして『マリーさんに失礼なことはできない』という点で、これもやはり即決でした」と振り返る。

動画制作で意識したポイントは

スーシャルディスタンス

JT「スーシャルディスタンス」キャンペーンビジュアル

 まず、「答えて! ゴルゴさん」篇について。吸ってはいけない場所で吸うと、スモーカー全体のイメージが悪くなるということに気づいたゴルゴさんがどんどん青ざめ、人のためにも自分のためにもマナーを守ることが大事だと気がつく内容だ。

屋外では『ちょっとくらい大丈夫だろう』という気分になってしまうこともあるかもしれませんが、絶対にご法度。ゴルゴさんにも納得してもらうことで、吸える環境は自分で守ろうよというメッセージが伝わるように意識しました」(JT担当者、以下同)

 対する「答えて! マリーさん」篇では、タバコを吸う人がキライなのではなく、望まない煙がイヤ……とマリーさんがハッとする内容となっている。

ポイ捨て、歩きたばこ、望まないにおい、煙といったものが、吸わない人にとって迷惑になることがあります。それを避けるためには、距離を保って吸える環境が役に立つということをマリーさんに気づいてもらう仕立てにしました。ゴルゴさんの動画もそうですが、ゴルゴさん、マリーさん自身が理解することで、より共感性をもってメッセージを伝えられたらと思いました」

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