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子どもでも運転できる新幹線が存在するってホント?知れば得する新幹線の雑学

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子どもでも運転できる新幹線が存在するってホント?

新幹線

 500系新幹線は、JR西日本の開発で1997年3月、山陽新幹線の新大阪~博多間で「のぞみ」としてデビューし、時速300キロを営業運転で実現して話題になった。ジェット機のような鋭い先頭車両のロングノーズとスタイリッシュな車体で、“イケメン列車”として人気だったが、2010年に、ファンに惜しまれながら「のぞみ」は引退。現在は8両編成の「こだま」号(新大阪~博多)のみが運用されている。

 しかし今でも、ほかの新幹線と異なるその“顔つき”に根強いファンをもっている車両である。その500系こだまが、子ども連れで乗車する親子に人気があり、再び脚光を浴びている。

 それは、8号車に子どもが運転できる「お子様向け運転台」が設置されていること。実車の運転台同様の横軸式のブレーキハンドルとマスターコントローラーを備えており、運転操作体験ができるのだ。もちろん、模擬運転台ではあるが、新幹線を運転している気分を味わえるとあって、子どもは大喜びである。

 設置の経緯についてJR西日本の広報部によると、「小さい子どもが新幹線を楽しめるようにしてほしい」という利用客からの熱い要望があり、設置が実現したという。「こだま」は各駅停車なので新大阪~博多間は5時間ほどかかるが、運転台で遊べるとあって小さい子どもでも退屈せずに過ごせるという。

 また親にとっても「のぞみ」に比べて混まないので、子ども連れでもゆったりと過ごせると好評のようだ。現在、一日に下り8本、上り8本が運行している。ただ運行上、子ども向け運転台を設置していない車両に急遽変更する場合があるようなので、この運転台が目的で乗車するなら、事前に確認したほうがいい。

<TEXT/レイルウェイ研究会>

子どもの頃、電車の先頭車両に乗り込み興味津々運転席を覗いていた気持ちをもったまま大人になった鉄道ファン集団。「鉄道は夢を運んでいる」を合言葉に、多くの人に鉄道の魅力を伝えたいと、幅広いネットワークを駆使して情報を発信。乗客の目線にこだわった情報収集力には定評がある

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